ステルス機と真逆「すごくない戦闘機」の系譜 今も愛される高コスパ機 俺たちゃこれで十分だ!

21世紀になってもレシプロ機が主流、という軍用機の系譜が存在します。超高性能、かつ超高額な最新鋭ステルス戦闘機を尻目に、世界の戦場で使われ続ける「COIN機」とは一体何なのでしょうか。

今も世界で製造され、使用され続けるCOIN機

 大国間の戦争が減少し、新鋭戦闘機が実戦で使われる機会がほとんどない一方で、COIN機は中南米や東南アジア、アフリカなど紛争地域で、その優れた費用対効果のため実用的な機体として使われ続けています。

 その供給元として、2000年代からブラジルが存在感を発揮しています。同国のエンブラエル社が生産し2003年から運用されているEMB-314「スーパーツカノ」は、麻薬密輸組織などの対策からターボプロップ練習機のEMB-312「ツカノ」をベースに開発された機体で、ブラジルのほか、アフガニスタン、アンゴラなど計17か国で使用されています。

 また、トルコのトルコ航空宇宙産業(TAI)も新しいCOIN機として複座の単発ターボプロップ機TAI「ヒュルクス」を2016年に実用化し、すでにニジェールとチャドに納入済みです。さらにトルコ政府は同機を中東やアフリカ諸国に輸出することを計画しています。

 また、現在のウクライナ戦争で有効性が注目されているドローンは、偵察や軽度の攻撃が可能であり、かつそのコスト面から、COIN機と同じような運用法をされる兵器でもあります。これらの事実は、「戦争は高額な最新鋭の装備のみで、どうにかできるものではない」という戦訓を示していると言えるでしょう。

【了】

【あれ、先祖返りしてない!?】これが、“最新鋭”のCOIN機です(写真)

Writer:

軍事雑誌や書籍の編集。日本海軍、欧米海軍の艦艇や軍用機、戦史の記事を執筆するとともに、ニュートン・ミリタリーシリーズで、アメリカ空軍戦闘機。F-22ラプター、F-35ライトニングⅡの翻訳本がある。

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