大阪梅田駅のきっぷに見たことない字が書かれているのですが… 何のため? その入力方法
いわゆる異体字です。
駅係員の効率化のためだった
阪急電鉄が2024年6月5日(水)、公式X(旧Twitter)へ、とある文字の入力方法について投稿しました。その文字とは「□」(くにがまえ)の中に「メ」を書いたもの。漢字の「田」の異体字です。
実は同社ではこの字が日常的に使われています。それは「大阪梅田駅」を表す際です。
例えば大阪梅田駅できっぷを買うと、券面にこの異体字が印字されています。なぜ常用漢字の「田」を用いないのか――それは、同社にほかにも5駅ある「田」の付く駅名と梅田駅とを区別するため。計6駅の中では、大阪梅田駅から乗車する利用者が最も多いため、各駅の改札で最も多く扱われるのは大阪梅田発のきっぷとなります。
今でこそICカードが一般的ですが、改札で係員がきっぷを確認していた時代は、大量に扱う梅田(当時)発のきっぷと、駅名に「田」が付くほかの駅発のきっぷとを瞬時に区別し、運賃が正しいかチェックする必要がありました。その際、梅田発のきっぷだけ「田」を異体字とすることで、確認作業をしやすくしていたのです。現在でも見られるのは、自動改札機が普及する前の名残といえるでしょう。
ちなみに冒頭で触れた入力方法ですが、阪急電鉄の公式Xの“中の人”はPCに辞書登録しているといい、世界中の文字に番号を割り当てて定めた規格「Unicode」は、「9FB1」だそうです。
【了】
※一部修正しました(6月7日18時00分)。
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