「日本一長い直線道路」なぜできた? 実際に走ってみたら「あれ…意外と時間かかる」理由とは
「日本一長い直線道路」が、北海道に存在します。その長さは東京駅から横浜の市街地までの直線距離に匹敵。現地ではどのような光景が広がっているのでしょうか。
「日本一長い直線道路」想像以上に長い!
「日本一長い直線道路」が北海道に存在します。その長さは29.2kmで、東京駅から横浜の市街地を直線で結んだ距離に相当。現地ではどのような光景が広がっているのでしょうか。
場所は「国道12号」の一部、北海道の道央に位置する滝川市・新町と、美唄市・光珠内跨線橋のあいだです。
国道12号は、通称「上川道路」が前身です。この道路は当時の市来知(いちきしり、現・三笠市)から忠別太(ちゅうべつぶと、現・旭川市)に至る全長22里15町(87.9km)余りの路線として、1886年に開通。その後1890年、樺戸監獄署の囚人らの手により幅7.2mー9.0m)道路として完成したものの、その作業は過酷を極めたそうです。こうしたことから、国道12号は「囚人道路」とも称されます。
同町の説明資料によると、明治時代の公文書「上川道路工事復命書」に、「『上川道路』は、できるだけ直線道路とするよう実測せよ」といった趣旨の記載がされていたそうです。この「日本一の直線道路」の誕生は、当時の「上川道路の作り方」に起因しているかもしれません。
「日本一長い直線区間」はほぼ南北方向に伸びており、それぞれの終着地点には、「直線道路日本一」と掲げられた記念碑が掲げられています。滝川市側はショッピングモールなどが広がる市街地なのに対し、美唄市側は工場や会社が立ち並ぶ程度と、街の様子が対象的なのも特徴です。
実際にこの直線区間を自動車で往復した人によると、所要時間は40分から50分程度だったそう。道中、駅前の繁華街も通るため、数10mおきに信号が設置されているエリアも通らなければならないことから、意外にも終始スムーズに走破できるわけではないそうです。
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