トランスフォームする「ハイエース」!? 究極収納を実現する “職人マジック” に驚いた!

見栄えの良さは新しい仕事にも繋がる

 一般人ですら目を引く荷室のカスタムは、仕事現場では同業者からも注目を集めるそうで、それが次の仕事に繋がることもあるのだとか。大原さんいわく「これだけ改造していると悪目立ちすることもありますが、現場の親方や施工主が認めてくれて次の仕事を紹介されることもありますね。カスタムにはそれなりのお金と手間が掛かっていますが、作業の効率化も入れて考えると1年くらいで元は取れたと思っています」とのことでした。

 荷室カスタムの基礎ともいえるスライド式ラックについては、原点はアメリカのキャンピングカーで壁などが外にせり出すスライドアウト機構にあるそうで、居住空間を広げるための仕組みを、仕事車の荷室に応用したのが始まりだといいます。

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「N.I.E.~荷室、イジってえぇんやで~」のイベントを主催した大原さん。ご自身も水道工事の職人で、このキャラバンで実際に現場を回っているという(布留川 司撮影)。

 ただし、具体的な製品や決められたフォーマットがあるワケではないため、その改造は誰もが自分の仕事のスタイルに合わせたDIYによるワンオフ製作となっています。大原さんがこのようなイベントを行った一番の理由も、自身も含めた荷室カスタム仲間との交流だそうです。

「自分自身、もともとこういう集まりというかイベントが大好きなんです。普段の仕事では会えない、いろんな職種の人たちが集まって、お互いの荷室やアイディアを見せ合い、話して盛り上がるのってすごく楽しいことだと思います」

「N.I.E.~荷室、イジってえぇんやで~」は今回が初開催ですが、今後も年1回から2回程度の頻度で継続的に開催していこうと考えているそうです。今回のイベントに集まった荷室カスタムカーは、工事関係者でなくとも見ているだけで楽しめる内容であり、その工夫を凝らした機構はキャンピングカーなど内装カスタムをしているドライバーにも参考になることでしょう。

「N.I.E.~荷室、イジってえぇんやで~」はInstagramにて公式アカウントを運営し情報発信しているので、そこにアクセスすると意外な発見ができるかもしれません。

【了】

【ビックリどっきりメカかよ!?】カラクリ箱みたいな商用車の荷台をイッキ見(写真)

Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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