軍用機の大行進「エレファント・ウォーク」なぜやるの? 米軍に聞いた、圧巻の光景の“意味”
多くの軍の基地で行われている、軍用航空機が一緒に滑走路を行進する「エレファントウォーク」。どのような目的があり、準備へどう取り組んでいるのでしょうか。
「トラブったら即発進」のため?
戦闘機や攻撃機のみならず、輸送機や早期警戒管制機といった大型機や、ヘリコプターまでもが一緒に滑走路を行進する「エレファントウォーク」は、多くの軍の基地で行われています。圧巻ともいえるこの「象の行進」はお祭りのように見えますが、そこはやはり軍の訓練。どのような目的があり、準備へどう取り組んでいるのでしょうか。
米空軍では「エレファントウォーク」をずいぶん昔から行っており、同じように、飛行隊が所属全機を短時間で発進させ空中で緊密に編隊を組む訓練も行ってきました。1950年代、米国内のある飛行隊が、所属する36機のプロペラ爆撃機を次々と離陸させ、約15分で編隊を組むほどに操縦技量を向上させ、維持していたといいます。
今回、エレファントウォークへの取り組みについて、極東の米空軍の中で一番大きな沖縄県・嘉手納基地へ聞いてみました。
嘉手納基地の広報部署を通じて回答をくれたのは、F-15C教官パイロットのケレン・クリーブランド大尉です。
まず、目的について、大尉は「主に航空機を迅速に発進させる能力」を育成するためとしました。そのうえで、「飛行隊や整備部隊、そのほか運用支援部隊が主要な役割を果たす」としています。
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