北朝鮮の監視以外にも! ドイツ艦隊はるばる来日のワケ 驚きの「日独伊」共同訓練その中身

横須賀にはカナダとニュージーランドの軍艦も

「フランクフルト・アム・マイン」は今年(2024年)5月にヴィルヘルムスハーフェンを出港。一方の「バーデン=ヴュルテンベルク」はUNFIL(国連レバノン暫定軍)の海上任務部隊として、昨年10月から今年4月まで東地中海で行動しており、スペインのロタ海軍基地でIPD24に向けた準備を行った後、大西洋で「フランクフルト・アム・マイン」と合流。この2隻で「インド太平洋派遣部隊」を編成し、はるばる極東まで来ました。

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フリゲート艦「バーデン=ヴュルテンベルク」の甲板に整列した乗組員(深水千翔撮影)。

「ドイツ海軍の日本における新たなプレゼンスは、我々の安全保障政策における関係の継続的な拡大の一環だ。相互運用性を強化するため海上自衛隊との合同演習を実施しているほか、ドイツ、日本、フランス、アメリカ、イタリアの艦船が参加する多国間演習も予定している」(ジグムント次期大使)

 国連安保理決議により禁止されている北朝鮮籍船の瀬取り(洋上での船舶間の物資の積替え)を含む違法な海上活動に対する警戒監視活動は、海自横須賀基地に寄港していたカナダ海軍フリゲート「バンクーバー」やニュージーランド海軍の補給艦「アオテアロア」なども実施しており、これにヨーロッパから遠征してきたドイツ艦隊も加わることになります。

 ジグムント次期大使は「ドイツは平和的紛争解決や国際法順守の原則などが欧州だけでなく、インド太平洋地域でも維持されることに強い関心を持っている」と述べつつ、「ドイツのフリゲート艦は国連の対北朝鮮制裁の海上監視に参加している。北朝鮮の核ミサイル開発に対する国連制裁を順守することの中心にあるのは、国際的なルールを守ること。朝鮮半島の情勢は日本だけでなく、他国でも懸念されている」と瀬取り監視の意義について強調しました。

【初の来日!】ドイツ海軍「最新鋭」&「最大級」2隻の軍艦を見る(写真)

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