北朝鮮の監視以外にも! ドイツ艦隊はるばる来日のワケ 驚きの「日独伊」共同訓練その中身

ミッションは「国際的な対立」を事前に防ぐこと

 また、ドイツ第2艦隊司令官のアクセル・シュルツ准将は「この地域におけるドイツ海軍のコミットメントを可視化することによってルールに基づく国際秩序を強化し、そして同盟・同志国との絆を深めるとともに信頼に基づく協働を行うことで、あらゆる可能性が考慮される国際的な対立を事前に防ぐのが我々のミッションだ」と述べました。

 さらに「ドイツと日本は約1万1000海里(約2万400km)離れているものの、海上自衛隊とドイツ海軍は緊密な連携をし続けている。ハワイ沖で行われたRIMPAC(環太平洋合同演習)では護衛艦「はぐろ」を私たちの艦隊に迎えており、演習を通じて多くの知己を得ることができた。また、私たちが東京で皆様とお会いしているあいだ、練習艦「かしま」と「しまかぜ」がドイツ本国に向けて航行しており、ヤン・カーク海軍総監も練習艦隊の出迎えを楽しみにしている」と両国の交流について触れました。

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東京国際クルーズターミナルの岸壁に整列したドイツ海軍将兵(深水千翔撮影)。

 日独伊仏米の5か国による多国間演習は日本の周辺海域で行われる計画で、それに合わせて「バーデン=ヴュルテンベルク」と「フランクフルト・アム・マイン」は25日午前に出港する予定です。なお、22日にはイタリア海軍の空母「カブール」とフリゲート「アルピーノ」が海自横須賀基地に寄港していることから、これらイタリア艦と共同訓練を行うと見てよいでしょう。

 なお、前出のドイツ艦2隻と入れ替わりで25日から東京国際クルーズターミナルに寄港するのは、2隻が太平洋上で追い越したイタリア海軍の練習帆船「アメリゴ・ヴェスプッチ」です。

【了】

【初の来日!】ドイツ海軍「最新鋭」&「最大級」2隻の軍艦を見る(写真)

Writer: 深水千翔(海事ライター)

1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

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