名古屋名物「反対車線にはみ出すバス」でどこまで行ける? 名駅から1時間の最長路線 終点が…存在しない!?

乗換ないし早いし便利、とはいっても…?

 基幹バスレーンでは、先述の通りバスが道路の中央寄り(右側)のレーンを走行するのが特徴です。一般的にバスは車線の左端を走行し、停留所は車道に面した場所や歩道に設置されます。ところが、基幹バスレーンでは道路の中央にシェルター型の停留所が設けられ、バスは中央分離帯から反対車線へはみ出して走行し、停留所に停車もしくは通過します。

 とはいえ、バスレーンはカラー舗装で一目瞭然に明示されており、走行するバスや、バス専用となる時間帯以外に走行する一般車は、普通に反対車線へはみ出し、カラー舗装に従ってもとの方向の車線へと戻っていきます。

 さて、基幹バスレーンをゆく瀬戸駅前行きのバスは、名鉄バスセンター方面へ向かうバスとひっきりなしにすれ違っていきます。夏休みだったので学生は少ない様子でしたが、通勤客で混雑している様子が見て取れました。一方で、名古屋市営地下鉄名城線と乗り換えできる茶屋ヶ坂以降の停留所では乗車する人も現れ、都心、郊外双方向への流動があるようです

 乗車して1時間ほどで基幹バスレーンが終了する引山に到着。名古屋市バスのターミナルですが名鉄バスも乗り入れます。

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名鉄バス 36系統瀬戸駅前行き。名鉄バスセンターから1時間以上かけて終点へと向かう(水野二千翔撮影)

 ここから走行車線は再び左端へ。沿道にはチェーンの飲食店や大型ホームセンターなどが並び、ぐっと郊外らしさがでてきます。さらに車窓には、「多治見」や「中津川」といった地名が表示された案内標識も登場。遠くまで来たことを実感できます。

 7時50分、栄での渋滞の影響を受け、定刻から4分ほど遅延して終点の瀬戸駅前に到着。いつの間にか名鉄バスセンターからの乗客もいなくなっていました。

 乗り換えがない分、便利だと思うのですが、地下鉄と瀬戸線を乗り継ぐ鉄道と比べても30分ほど余分に時間がかかるのがやはり難点なのでしょう。運行を終えた運転手に名鉄バスセンターから瀬戸駅前まで乗り通す人がいるか聞いても「いないですねえ」とのことでした。

【画像】長ぇぇェェ!!!これが名古屋名物「基幹バス」の最長路線です(路線図と写真)

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