「はい運転免許みせてー」も変わる? 「マイナ免許証」来年3月から マイナ保険証より“はるかに柔軟”
「はい免許みせてー」が変わる?
従来の免許証と「マイナ免許証」は、免許情報の表示方法が大きく違います。マイナカードの券面は、運転免許証と一体化した場合でも、しない場合でも、特に表示は変わりません。カードのICチップに記録された情報は、カードリーダー機能を持ったスマホのアプリなどを使わないと、表示されないのです。警察庁は、運用開始日までに最適なアプリを無料で提供する予定です。
マイナ免許証だけを所持した場合に受けられる便利さもあります。免許証を独自に作らずマイナカードを代用するため、交付手数料が若干安くなること。また、マイナ免許証の運用開始日と同日に始まる免許更新時の講習(優良・一般)が、スマホやパソコンの端末を使ってオンラインで受けられることです。氏名や住所の変更もマイナカードと連携しているので、警察署などで改名、移転の届出をする必要はありません(ワンストップサービス)。
ただ、オンラインで実施されるのは講習だけなので、視力検査などの更新手続きや交付は、従来と同じように指定の会場に行く必要があります。安全に関わる制度なので、すべてがオンラインですむ、というわけにいかない部分があります。
マイナンバーカードの一体化・分離は、2025年3月24日以降、いつでも可能です。新規免許取得者も、すでに免許証を所持している人も、当初はマイナ免許証にしたが、やはり従来の免許証に戻したい、という場合も、その逆の場合も、運転免許センターなどで更新手続きをすれば可能です。
警察庁は10月12日までに30日間、マイナ免許証の運用などについてパブリックコメントを実施しています。
【了】
Writer: 中島みなみ(記者)
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。
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