75分が“10時間”に!? 破滅的な「コストコ渋滞」なぜ起きたのか 沖縄初出店1か月も混乱続く
沖縄県に初出店した大型商業施設「コストコ」周辺で猛烈な渋滞が発生しています。あまりの酷さに路線バスも「近づかない」こととするなど、その影響は深刻です。通常の出店では考えられないほど渋滞する根本原因は何なのでしょうか。
「こりゃダメだ」路線バス会社も匙を投げた「コストコ大渋滞」
会員制スーパー「コストコ」の沖縄県初となる店舗、「コストコホールセール沖縄南城倉庫店」が、2024年8月24日(土)、沖縄県南部の南城市にオープンしました。
このコストコの新店舗は、この地域にこれまでになかった人の流れを生む一方、大きな課題を突きつけることになりました。それは、コストコ目当てで来訪する買い物客による、道路の大渋滞です。
コストコは1999年に福岡県糟屋郡で日本初出店、以降着々と店舗数を増やしてきました。そしてその知名度の向上につれ、新店舗オープンが話題になり、オープンからしばらくは新規店舗の周辺道路が混雑することが通例化しています。しかしこれまで、その影響はあくまで限定的で、オープンから日数が経てば、状況は徐々に改善するのが一般的な傾向でした。
しかし今回の沖縄南城倉庫店での渋滞はケタ外れでした。
まずオープン初日は周辺道路が“まったく動かない状態”になり、報道によると、近隣の南城市役所を発着するコミュニティバス「Nバス」は、通常1周75分のルートが約10時間かかる事態となり、運行本数も激減したということです。
そしてそれ以降も道路交通への影響は大きく、オープンからひと月あまり経った現在ですら、平日でも店舗周辺は渋滞気味で、週末には駐車場の空き待ちのクルマで道路が埋め尽くされる事態が繰り返されています。
こうした現状を受け、地元のバス会社「沖縄バス」は、9月7日(土)より、南城市役所を発着する路線について、はるか手前での折り返し運転としました。この措置はその後、平日のダイヤについて解除しましたが、土休日の日中については当面の間、継続するとしています。
また近隣の他の店舗では、クルマでの来店を避ける顧客が増えたことで、売上げに大きな影響が出ていると伝えられています。
ではなぜ、これほどまでに大きな渋滞が生まれることになってしまったのでしょうか。
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