横須賀に「第二の長距離フェリー」就航へ!? 東京九州フェリー絶好調 “地の利を活かす”一大プロジェクト始動!

追い風が吹きまくっている横須賀!

 SHKライングループが運航する東京九州フェリーは横須賀港と北九州港の新門司地区を約21時間で結ぶ長距離フェリーです。主に「はまゆう」と「それいゆ」の2隻が投入され、日曜日を除いて1日1便のデイリー運航を行っています。

 下関港に発着する関釜フェリーや蘇州下関フェリーに接続することで、SHKライングループ内で日中・日韓との複合一貫輸送も可能です。

「横須賀港が東京湾の速度制限の影響が少ない湾口部に立地していることで、2隻のフェリーによるデイリー運航ができる。さらに28.3ノット(約52.4km/h)という高速性で、陸送と同等のリードタイムで九州へ3日目配送が可能となっている」(岩本主査)

 東京九州フェリーが就航している新港地区に限定した場合、2021年は約100万トンだった取扱貨物量は2022年には400万トン、2023年には500万トンを突破し、600万トンに迫る勢いです。新港埠頭はフェリーだけでなく完成自動車輸出のための自動車船と、水産品輸入のための冷凍船も利用することから課題を抱えています。

 というのも、貨物が混在するうえに、無人航送で使用するシャーシ置場などの背後用地が不足する状況に陥っています。横須賀市は当面の対策として、シャーシを他の地区に逃がすことや、既存の上屋を取り壊して、そのスペースを活用することを検討していますが、根本的な解決にはなりません。さらに自動車船と冷凍船は、フェリー着岸時には離岸しなければならず、自動車船に至っては水深不足による減載入港など、非効率な運用が続いています。

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新港埠頭の自動車ヤード。以前は奥のフェリーターミナル付近まで使えていたが、フェリー就航で狭まった(深水千翔撮影)。

 一方で、全国的なトラックドライバーの不足やCO2(二酸化炭素)の排出削減に対応するためモーダルシフトが推し進められており、さらなるフェリー貨物の取扱い量増加が見込まれる状況です。そうしたなか、横須賀は陸路のアクセスも大きく向上します。

 今後、圏央道 釜利谷JCT-藤沢IC間の開通による北関東方面へのアクセス改善が期待できるうえ、横浜市の八景島から横須賀市北部の夏島まで国道357号(東京湾岸道路)の延伸が実現すると、横須賀市と首都高方面とのアクセス向上が見込めることから、横須賀港への新たなフェリー・RORO航路の開設を望む声もあります。

【駅から近い?】これが横須賀の「新フェリー」就航地です(地図/写真)

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