土石流に襲われた中央線 列車直撃の可能性があった?

JR中央線の鉄橋を押し流した、長野県南木曽町で発生した土石流。実はちょうど土石流の発生時刻に、列車がその鉄橋を通っていた可能性がありました。

功を奏した運転規制

 2014年7月9日(水)の夕方、大雨によって長野県南木曽町で土石流が発生。不幸にも犠牲者が出てしまいました。

 この土石流のため、鉄道も影響を受けています。中央線の鉄橋が土石流の直撃を受け、流出してしまったのです。

 筆者はこの7月9日夕方、新大阪から東京駅へ向けて東海道新幹線に乗っていました。すると京都駅を発車したのち、次のような車内放送が入ります。

「中央線は現在、大雨の影響で中津川~野尻間で運転を見合わせております」

 この放送があったのは17時過ぎ。その少し前の16時45分頃、中央線の沿線に設置されているJRの雨量計が規制値に到達し、運転見合わせになっていたのです。中津川駅は岐阜県、野尻駅は長野県内の駅です。

長野県南木曽町内を行く中央線の車窓。周辺は、島崎藤村が『夜明け前』で「木曽路はすべて山の中である」と記した「木曽路」と呼ばれる地勢の険しい地域で、列車は山々が迫る木曽川の谷間を縫うように走って行く。

 そして運転見合わせから約1時間が経過した17時40分頃、土石流が発生して鉄橋が押し流されてしまった、という経緯になります。

 今回の災害は大変残念ではありますが、鉄道運行の安全対策が機能し、列車の脱線転覆、土石流の直撃といった事態にならなかったことについては不幸中の幸いでした。時刻表によると南木曽駅17時41分着という、土石流発生とほぼ同時刻に流出した鉄橋を通過する中津川行き普通列車があります。もし運転規制がされていなかったら――。この路線を管轄するJR東海によって適切な措置が行われ、なによりでした。

 この鉄橋流出は復旧に相当の時間を要すると思われ、当面のあいだ、その地域内の輸送や名古屋~長野方面の連絡に影響が続く可能性が高いでしょう。

 さて新幹線で中央線運転見合わせの放送が入った際、車内から不思議な声が聞こえてきました。

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