路面電車で生ビール&ピザ宅配を体験 豊橋

豊橋鉄道における夏の風物詩、「納涼ビール電車」に乗車してきました。路面電車の車内で生ビールを飲めるというのも妙な体験ですが、そこにはほかにも様々な「妙なもの」が。

郷土愛と旅情を感じる「おつまみ弁当」

 愛知県豊橋市を走る豊橋鉄道の路面電車では、「納涼ビール電車」が夏の風物詩になっています。車内にテーブルが設置され、豊橋駅前から運動公園前までの往復約1時間20分、「おつまみ弁当」付きで生ビール飲み放題。2014年8月、この電車に乗ってきました。

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運動公園前停留所で折り返しを待つ「納涼ビール電車」。この車両モ3203は1955(昭和30)年に製造され名鉄の岐阜市内線と美濃町線を走ったのち、豊橋鉄道へやってきた。

 豊橋駅前から「昔ッから、決まッとる。」らしい「納涼ビール電車」に乗り込みます。この豊橋駅前の路面電車乗り場、「ビール電車 Beer Hall Train おでんしゃ Odensya Train」と書かれた常設の、乗車位置を示す看板があるのが驚きです。それだけこのイベント列車が定着していることの現れでしょう。「おでんしゃ」は冬に運行される、「豊橋名産ヤマサちくわ特製おでん」を楽しめる列車です。さすがに「おでんしゃ」は英訳しようがなかったようですが。

 発車したら早速、生ビールで乾杯です。もちろん冷え冷え。心置きなく、グビグビっと飲み干します。飲み放題なので。

 喉がひとまず潤ったところで、「おつまみ弁当」の包み紙を“丁寧に”外します。記念に持ち帰らねばなりませんからね。

 すると出てきました。天ぷらやから揚げ、焼き鯖といった料理の数々。9つに区分された容器を使い多種多様な酒の肴を楽しめるようになっており、「おつまみ弁当」の名前は伊達じゃありません。またそのなかに、豊橋が日本一の産地であるうずらの卵を使ったスコッチエッグ、おいなりさんも入っていて、郷土愛&旅情を感じられるのも嬉しいところです。

 ところでこの「納涼ビール電車」の案内チラシには、「ピザご注文承ります。(特別価格・種類枚数限定) ※事前申し込みが必要です。」という文言があります。これも今回体験したのですが、ただ単純にピザが用意されているのではありませんでした。乗っている「納涼ビール電車」へ、ピザがデリバリーされました。

 電車が競輪場前停留所に到着するとドアが開き、やって来ましたおなじみ、宅配ピザの箱。この競輪場前停留所付近には豊橋鉄道の営業所と宅配ピザ屋があり、事前に豊橋鉄道へ注文しておけば、電車の到着に合わせて豊橋鉄道の方が持ってきてくれるのです。電車へのピザデリバリー、なかなか体験できることではありません。体験したら自慢できると思います。鉄道ファンの世界でだけかもしれませんが。

 さて新たに追加された、濃厚チーズでアツアツのピザ。ジョッキの空くペースがさらに早くなったのは言うまでもありません。

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