7人中5人が「乗り鉄」 まもなく見納め未成線バス

鉄道の「未成線」を活用する珍しいバス路線が、まもなく廃止されます。その平日5往復、土日祝1往復しかないそのバスへ実際に乗車してみると、車内にも車外にも……。

大変珍しい「未成線」バス

 途中まで建設されたものの、一度も列車が走ることがなく工事中止。そうした鉄道用に造られたトンネルや橋をバス専用道として活用する奈良交通のバス路線が、2014年9月30日で廃止されます。理由は、そのバス専用道のトンネルが劣化したためです。

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一般道からバス専用道に入る奈良交通のバス。専用道城戸バス停付近にて。

 鉄道の廃線跡をバス専用道として活用する例はいくつもありますが、このように一度も鉄道として開業していない「未成線」の用地をバス専用道として活用するのは大変珍しいため、このバス路線は以前からバスファンはもとより、鉄道ファンにもよく知られた存在でした。

 かつて奈良県の内陸部にある五條市と、太平洋に面した和歌山県新宮市を結ぶ「五新線」という鉄道路線の計画があり、1939(昭和14)年に着工されました。その一部9.2kmを1965(昭和40)年、暫定的にバス専用道路にして開業させたのがその始まりです。

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