運転中止になる強風のなか、走ってしまった特急列車 原因は「アリス」の口

警報は発せられたものの、口が動かず

 なぜ指令員が対応できなかったのでしょうか。その直接の原因は「アリス」の口にありました。

 風速が規制値に達したことで、「アリス」は運転中止の警報を出しました。しかし、「アリス」の表示装置にその情報は出ていたものの、スピーカーに不具合があり警報音が鳴らなかったのです。そのため指令員が運転中止に気づかず、稚内駅を7時に発車した札幌行き特急「スーパー宗谷」2号と、幌延駅を6時30分に発車した稚内行き普通列車が運転中止区間(南稚内~兜沼)を走行してしまいました。

 JR北海道によると、代替のスピーカーを設置したため現在は正常に警報が鳴るとのこと。またスピーカーに不具合が発生した理由については「現在調査中」といいます。

 ちなみに、鉄道会社のこうしたシステムには「アリス」のような愛称が付けられていることも多く、JR東日本の新幹線運行管理システムは「コスモス(COSMOS)」、JR東海の在来線運行管理システムは「ノア(NOA)」、JR九州の在来線運行管理システムは「ジャクロス(JACROS)」という名前を持っています。由来は順に「COmputerized Safety Maintenance and Operation systems of Shinkansen」「New Operational Automation system」「Jr kyushu Advanced and Concentrated Railway Operating Systems」です。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道ライター、イラストレーター。「鉄道」や「旅」に関する執筆活動や絵本の制作を行っているほか、鉄道車両のデザインにも携わる。子供の頃からの旅鉄&撮り鉄で、日本国内の鉄道はJR・私鉄の全線に乗車済み。完乗駅はJRが稚内で、私鉄が間藤。メインは「鉄道」だが、基本的に「乗りもの」好き。

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コメント

1件のコメント

  1. それでその強風の中出発させてしまった列車は倒されずに無事に通り抜けられたのかな?