風に弱い京葉線・武蔵野線は過去の話? 約163億円の工事費をかけ設置が進む防風柵
防風柵設置でもう弱いとは言わせない? その具体的効果とは
防風柵の設置によって運転状況がどう変化したか、橋梁が多く強風の影響を受けやすい路線として知られる京葉線(東京~蘇我など)の場合をみてみましょう。
JR東日本は京葉線の7ヶ所に防風柵を設置。そして防風柵設置後の状況と、防風柵を設置していなかったと仮定した場合の状況を、2013年度の1年間に集計した風速データを元にして比較。すると次のような結果が出たといいます。
■速度規制を行った時間
防風柵なしの場合は約2500分で、防風柵ありの場合は約1000分。防風柵設置により速度を規制した時間が61%減少した。
■運転中止を行った時間
防風柵無しの場合は約800分で、防風柵ありの場合は約360分。防風柵設置により運転中止の時間が55%減少した。
また、同様に橋梁が多く強風の影響を受けやすい路線であり、3ヶ所に防風柵が設置された武蔵野線(府中本町~西船橋)については、次の結果が出たといいます。
■速度規制を行った時間
防風柵なしの場合は約900分で、防風柵ありの場合は約130分。防風柵設置により速度を規制した時間が86%減少した。
■運転中止を行った時間
防風柵無しの場合は約100分で、防風柵ありの場合は約10分。防風柵設置により運転中止の時間が92%減少した。
以上のように、防風柵の設置によって状況が大きく改善しています。京葉線も武蔵野線も風に弱いイメージがあるかもしれませんが、実は一昔前と比べると大きく改善しているのです。
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