東京駅社員食堂が再び一般開放 昭和初期にさかのぼる社食で「懐かしの食堂車の味」を楽しめるワケ

東京駅100周年を記念し、同駅の社員食堂が2日間限定で再び一般開放されることになりました。そこでは「懐かしの駅食堂」「懐かしの食堂車」の味を楽しめるそうですが、なぜ駅の社員食堂で「駅食堂」はまだしも、「懐かしの食堂車」の味を楽しめるのでしょうか。そこには昭和初期までさかのぼれる歴史的背景がありました。

寝台特急「カシオペア」と同じ社員食堂

 東京駅の社員食堂を運営しているのは、JR東日本グループの「日本レストランエンタプライズ(NRE)」という会社です。

 1938(昭和13)年、鉄道省(当時)の列車や駅で食堂車・食堂を運営していた企業が共同で「日本食堂(日食)」という会社を設立しました。以後この会社が中心となって、食堂車や駅食堂をはじめ駅弁、車内販売など「国鉄の食」を支えます。

 そして1987(昭和62)年に国鉄が分割民営化されると、日本食堂も分社化。この流れを汲む会社が各地に誕生し、そのひとつがJR東日本エリアのNREです。よってNREが運営する社員食堂で「懐かしの食堂車」「懐かしの駅食堂」の味を楽しめるのは、まったく不思議ではないのです。

 東京駅グランスタダイニング内に、「食堂車時代から受け継がれる『デミグラスソース』をさらに進化させた」メニューを提供する「日本食堂」という店舗がありますが、これを運営しているのはもちろんNREです。また同社は現在も寝台特急「カシオペア」「北斗星」で食堂車を営業しているほか、新幹線の「グランクラス」、首都圏の普通列車グリーン車におけるサービスなども担当しています。

 さて、今回再び一般公開される東京駅の社員食堂。運営するNREは「10月に実施した鉄道の日イベントでもご好評をいただきました。なかなかない機会ですので、是非ご利用下さい」としています。今回も人気が予想されますので、時間を上手く調整して「東京駅の社員食堂」という非日常の空間で、こうした歴史ある「懐かしの味」を楽しんでみてはいかがでしょうか。

【了】

Writer:

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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