初代新幹線0系が去った12月14日 「敬礼」で見送られた花道
「鉄道発祥の国」から寄付を求められた0系
0系が営業運転を終えてから6年が経過しましたが、各地に保存されている車両があり、その主なものを以下に挙げます。
・リニア・鉄道館(名古屋市)
・鉄道博物館(さいたま市)
・青梅鉄道公園(東京都青梅市)
・四国鉄道文化館(愛媛県西条市)
・カワサキワールド(神戸市)
・新幹線公園(大阪府摂津市)
・新通町公園(静岡県富士市)
・昭島市民図書館つつじが丘分室(東京都昭島市)
・鉄道歴史公園(京都府亀岡市)
大阪市の交通科学博物館にも展示されていましたが、閉館により現在は見ることができません。そこで展示されていた0系は、2016年春にオープン予定の京都鉄道博物館(京都市)で再び展示されます。
ちなみに0系は日本国外でも展示されています。イギリスのヨークにある国立鉄道博物館です。
2000(平成12)年、JR西日本が運営する交通科学博物館と梅小路蒸気機関車館が、「鉄道発祥の国」であるイギリスの国立鉄道博物館と姉妹提携。そしてJR西日本へ、国立鉄道博物館に0系を寄付してほしいという打診があります。
JR西日本はこれを受けて2001(平成13)年3月16日、博多港で0系の船積みと出発式を実施。同年7月12日からイギリスの国立鉄道博物館において、202.8km/hという蒸気機関車で世界最速の記録を持つ「マラード号」と並ぶ形で0系の展示が始められました。
この件についてJR西日本の会長を務めた南谷昌二郎氏は著書『山陽新幹線』(JTBキャンブックス)で、「世界の高速鉄道の草分けになった0系新幹線車両が、鉄道発祥の国にある国立鉄道博物館に展示してもらえることは、JR西日本のみならず、日本の鉄道界全体にとって喜ばしいことである」と述べています。
【了】
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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
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