年末年始の鉄道会社を助ける「ノンゲーロ」 アレがサラサラに

「ノンゲーロ」でノロ対策も

 現在、全国の鉄道各社で使用されているそうした薬品は複数存在しますが、そのひとつに、主にJR西日本で使われている「ノンゲーロ」という製品があります。大阪府にある有限会社共栄が22年前に開発した製品で、鉄道会社が吐瀉物の処理に悩んでいることを耳にした同社の社長が試行錯誤。そして生み出されたのがこの「ノンゲーロ」で、当時としては画期的なものでした。

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「掃除の際には、サラサラとした状態で処理でき、楽しく作業していただけます」と書かれた「ノンゲーロ」(撮影:ジャッカル金城)

 開発当初は吐瀉物を粉末にしても風で飛んでしまう、という弱点もありましたが、高分子ポリマーを配合して重みを出し、さらに携帯性が必要ということで容器を工夫した結果、JR西日本や名鉄、東京メトロといった多くの鉄道会社に採用してもらえたそうです。

 またこうした薬品の使用機会が多い場所が、駅以外にもあります。車両基地です。列車が車両基地へ戻った段階で汚れが発覚するケースがしばしばあるからです。

 年末年始、人知れず役に立っている「ノンゲーロ」。ちなみに冬場はノロウイルス対策が施された製品が、鉄道会社以外にもホテルや飲食店から多くの引き合いがあるそうです。

【了】

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