「乗り鉄」には朝飯前? センター試験に鉄道問題が登場 悔しがる鉄道ファンも

美馬牛駅から富良野駅へ向かったアヤネさんが見たものとは

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平成27年度のセンター試験「地理A」「地理B」に登場した鉄道車窓問題(資料提供:独立行政法人大学入試センター)。

 問題用紙に掲載された地図では美馬牛駅が「P駅」、上富良野駅が「Q駅」、ラベンダー畑駅が「R駅」、富良野駅が「S駅」として示され、高校生のアヤネさんがP駅からS駅へ向かってJR富良野線で移動。そのとき東側の車窓を見た場合に説明として適当なものはどれか、というのが問題です。選択肢として以下の4つが示されました。

(1) P駅を出発すると、Q駅まで連続して市街地が見えた。
(2)Q駅とR駅の間では、富良野岳の斜面が見えた。
(3)R駅への到着直前に、駅前の市街地や公共施設が見えた。
(4)R駅とS駅の間では、一面に広がる果樹園が見えた。

 地勢図を見ると、P駅~Q駅間の東側は田園を意味する「||」マークが並び、Q駅~R駅の東側には富良野岳がそびえています。そしてR駅~S駅間では市街地が現れますが、Q駅~R駅間の東側は「||」マークが並んでいます。またR駅~S駅間ではやはり「||」マークが並んでいます。

 よって正解は(2)。ポイントは列車の進行方向を理解して地図記号を正しく読めるか、というところでしょうか。

 新潮社『日本鉄道旅行地図帳』の発行部数がシリーズ合計で150万部を越えるなど、地図に対する関心も高い鉄道ファン。この問題は地図を持って旅をすることも多い「乗り鉄」にとっては朝飯前のごくごく基本的な内容で、ボーナス問題以外の何ものでもなかった、かもしれません。30代の鉄道ファン男性は「私の時もこんな問題が出ていれば……」と苦笑していました。

 また出題された富良野付近の状況について、詳細は「地理院地図」で確認することができます。
http://maps.gsi.go.jp/?ll=43.34734,142.391267&z=14&base=std&vs=c1j0l0u0

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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