東京メトロが列車位置情報などを公開しコンテスト開催 今後は「オープンデータ」提供が公共交通のサービスになる可能性も

東京メトロが行っていた「オープンデータ活用コンテスト」の結果が発表されました。ほぼリアルタイムに提供される列車運行情報などを、スマホアプリなどで活用してもらうコンテストです。東京メトロはなぜ自社でデータを使ったアプリを製作するのではなく、そうした「オープンデータ」を提供し、コンテストを行ったのでしょうか。そこにはいくつもの理由がありました。

東京メトロが日本で初めて提供した「オープンデータ」

 「東京メトロ オープンデータ活用コンテスト」の表彰式が2015年2月20日(金)、パレスホテル東京で行われました。東京メトロ(東京地下鉄株式会社)が列車のほぼリアルタイムな運行状況や駅の情報といった「オープンデータ」を、日本の鉄道事業者で初めて提供。それを活用したアプリを募集するというコンテストで、2014年9月12日から約2ヶ月間、応募が受け付けられていました。

 「オープンデータ」について、総務省では「『機械判読に適したデータ形式で、二次利用が可能な利用ルールで公開されたデータ』であり『人手を多くかけずにデータの二次利用を可能とするもの』」と定義されています。

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「東京メトロ オープンデータ活用コンテスト」では優れた作品が多かったことから、予定より多い16作品が入賞したという(2015年2月20日、下山光晴撮影)。

 今回、東京メトロが提供したオープンデータは以下の内容です。

■東京メトロ全線の列車位置、遅延時間等に係るデータ(データは1分ごとに配信)
・方向(どこ方面行きか)
・列車番号
・列車種別(各停、特急、急行、快速、臨時)※非営業列車(試運転、回送)は公開しない
・始発駅と行先駅
・所属会社(どの鉄道事業者の車両か)
・在線位置(ホーム、駅間の2区分)
・遅延時間(5分以上の遅延を「遅延」として表示)

■ 列車や施設に関する多様なデータ(従前より東京メトロのホームページで公開している情報を、データ形式を変えて提供)
・列車情報(列車時刻表、運賃表、駅間所要時間、各駅の乗降人員数、女性専用車両)
・施設情報(バリアフリー情報、駅出入口情報、車両ごとの最寄り施設・出入口案内)

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