活用された青函トンネルの「定点」 過去事例を教訓に

避難に使われた日本最北のケーブルカー

 竜飛定点には地上へ移動できるケーブルカーが設置されており、今回もこのケーブルカーを使用して乗客のトンネル外への避難と、トンネル内への消防派遣が行われました。

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竜飛定点に敷設されている「日本最北のケーブルカー」(2009年10月、恵 知仁撮影)。

 この竜飛定点のケーブルカーは「青函トンネル竜飛斜坑線」として誰でも乗ることができ、営業運転を行う日本最北のケーブルカーでもあります。竜飛定点の地上部分にある青函トンネル記念館からこのケーブルカーに乗車。海底下の「体験坑道」へ行くことが可能です(4月24日まで冬期休業中)。

 また青函トンネルの北海道側にも青森県側の竜飛定点同様、避難や消火の拠点になる吉岡定点が設けられており、両定点はかつて竜飛海底駅、吉岡海底駅としてトンネル見学用に使用されていました。しかし北海道新幹線を通すための工事に伴い、駅としての営業は終了。現在、両定点で下車することはできません。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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