新幹線、検査周期変更で効率アップ JR東海

JR東海は定期的に新幹線車両で行っている「交番検査」について、その検査周期の延伸を実現したと発表しました。これにより、東海道新幹線の効率が大きくアップしそうです。

検査周期が延びることで得られる複数のメリット

 JR東海は2015年4月9日(木)、新幹線車両の「交番検査」について、その周期延伸が国土交通省中部運輸局に受理されたと発表しました。

 クルマでいう「車検」のように鉄道車両も定期的に検査する必要があり、新幹線車両についてJR東海では現在、おおむね2日に1回「仕業検査」、30日または走行距離3万km以内に「交番検査」、18ヶ月または走行距離60万km以内に「台車検査」、36ヶ月または走行距離120万km以内に「全般検査」を実施しています。順に内容が入念なものになり、「全般検査」ではほとんどの機器を分解、検査。車体の再塗装も行います。

 今回はその4種類の検査のうち2番目の、パンタグラフや走行装置、ブレーキ装置などについて特に機器類を分解することなくチェックする「交番検査」について、周期が延伸されました。「45日または走行距離6万km以内」というのが新しい基準です。JR東海は周期延伸に向けて、車両の性能向上や試験車両を使った検証などから安全性を確認。それが実現した形です。

交番検査の周期が延伸されるN700AとN700系(2015年3月、恵 知仁撮影)。

 対象車両はN700Aと、改造車両を含むN700系。「交番検査」の周期延伸は1964(昭和39)年に東海道新幹線が開業して以来、初めてといいます。

 JR東海によると、この検査周期延伸によって「車両運用効率及び検査効率の向上が可能」とのこと。検査周期が延びると、車両が検査で使えなくなる時間が減少します。

 また長距離を走る「のぞみ」で主に使われるN700AやN700系では、日数ではなく走行距離が基準に達し、検査になる場合が一般的です。そのため今回、「交番検査」の周期が3万kmから倍の6万kmに延びたことは「交番検査」の実施回数自体が大幅に減ることを意味し、車両の運用面のほか、検査の手間やコストの面でも効率のアップが見込まれます。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道ライター、イラストレーター。「鉄道」や「旅」に関する執筆活動や絵本の制作を行っているほか、鉄道車両のデザインにも携わる。子供の頃からの旅鉄&撮り鉄で、日本国内の鉄道はJR・私鉄の全線に乗車済み。完乗駅はJRが稚内で、私鉄が間藤。メインは「鉄道」だが、基本的に「乗りもの」好き。

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