ウィラーの挑戦 海外のノウハウが日本の地方交通を変える?
京都府北部などを走る第三セクター鉄道、北近畿タンゴ鉄道の運行を引き継いで4月1日にスタートを切った「京都丹後鉄道」。運行を担う会社が高速バス大手、ウィラーグループという点が注目を集めていますが、同社は鉄道の運行だけに留まらず、海外のノウハウも取り入れ、より大きな視点で地方の公共交通に変化を起こそうとしているようです。
丹鉄開業式典にあったアルファベットの花
ピンク色のバスで知られる高速バス大手のウィラー・アライアンス。同社子会社であるウィラー・トレインズが2015年4月1日、第三セクターの北近畿タンゴ鉄道が運営してきた路線の列車運行を引き継ぎ、「京都丹後鉄道(丹鉄)」として再出発させました。
福知山駅(京都府福知山市)近くの施設で開かれた開業式典の会場には、関係自治体や企業からお祝いの花が多数届いていましたが、そのなかに全てアルファベットでメッセージが書かれた花がありました。送り主の会社名は「SYSTRA(シストラ)」。フランス国鉄やパリのメトロなどを運営するRATP(パリ交通公団)が出資する、フランスの国際的な交通コンサルティング企業です。
いったい、丹鉄とフランスの交通コンサルにどんな関わりがあるのでしょうか。ウィラー・トレインズの村瀬茂高社長に伺うと、実はウィラー・アライアンスとシストラはコンサルティングの契約を結び、今後の公共交通とまちづくりについて勉強を重ねてきたのだそうです。
村瀬社長は「フランスは20年前から交通とまちづくりについて一体的に取り組んできた公共交通の先進国です。そういったノウハウを吸収するため、一緒にプロジェクトを組んで交通のあり方とまちづくりを勉強してきました」と話します。
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