時代が見える時刻表、クラウドファンディングで復刻 KADOKAWA

時刻表にも現れている戦局の推移

 この「時刻表復刻プロジェクト」は、1999年11月に新人物往来社が復刻した『復刻版 戦中戦後時刻表時刻表』を再復刻させるもので、内容は以下の通りです。

「戦時陸運体勢」の強化で優等列車削減、貨物列車増発が行われたときの時刻表で、当時の状況を物語る「この一年 旅行はやめ 増産に 防空につとめよう」と書かれた裏表紙も印象的です。

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当時の状況がうかがえる「時刻表2号」昭和19年4月号(画像提供:KADOKAWA)。

(1)鉄道省編纂「時刻表」昭和18年3月号(臨戦ダイヤ実施)
(2)「時刻表2号」昭和19年4月号(特急列車、寝台車、食堂車全廃)
(3)「時刻表改正4号」昭和19年10月号(戦時陸運非常体制の強化、急行列車大幅削減)
特急や寝台車、食堂車の廃止など次第に華やかさが失われていき、時刻表にも戦局の推移が現れています。当時の状況を物語る、「この一年 旅行はやめ 増産に 防空につとめよう」と書かれた「時刻表2号」の裏表紙も印象的です。

(4)「時刻表 復刊1号」昭和20年9月号(幻の終戦直前の状況を掲載)
「9月号」ですが、元々は終戦前の6月20日に発行予定だったものと考えられ、終戦当時の鉄道の状況が記載されています。また裏表紙も「復員輸送 感謝をこめて」といった内容になりました。

(5)「時刻表」昭和21年2月号(戦後最初の時刻改正)
駅名に英文が併記され、誌面からも占領軍の存在を見て取ることができます。石炭不足で運転休止列車が多いのも特徴です。

(6)「時刻表 大型特輯号」昭和22年12月号(A5版最終号)
戦争中はずっと標語だった裏表紙が広告になったり、営業休止線区が復活するなど、「戦後」であることを実感させます。

〈1〉満州支那汽車時間表(昭和17年7月号)
〈2〉朝鮮鉄道時間表(昭和19年秋季号)
「超特急」とも呼ばれ、日本の鉄道技術の粋が集められた南満州鉄道の特急「あじあ」号などが掲載されています。

 「古い時刻表」は単なる鉄道愛好の意味以外に、歴史資料としての意味を持っているのもポイントです。販売価格は3万7800円(税込)で申込み締切は6月30日、発送は2015年7月末。鉄道研究家の三宅俊彦氏による解説書も含まれ、200以上の申込みで販売確定になります。KADOKAWAの担当者によると、今後もマニアックで希少性の高い時刻表の復刻を考えているそうです。

KADOKAWA「ketsujitsu(ケツジツ)」
http://ketsujitsu.kadokawa.co.jp/

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