観光列車「リゾートしらかみ」に新車登場 鉄道でも進むハイブリッド化
全国を走る様々な「観光列車」を代表するひとつ、「リゾートしらかみ」に新しい車両が登場します。環境性能の高いディーゼルハイブリッド式車両で、その車内には新たにフードカウンターを設置。沿線の食が楽しめるようになるそうです。
年間10万人以上が利用する観光列車
JR東日本は2015年5月14日(木)、臨時快速列車「リゾートしらかみ」用の車両を新造すると発表しました。
「リゾートしらかみ」は日本海や白神山地、岩木山、リンゴ畑など車窓の人気が高い五能線を経由し、秋田~弘前・青森間を走行。「観光列車」として代表的なもののひとつです。JR東日本によると運転開始は1997(平成9)年4月、秋田新幹線の開業に合わせて行われ、2011(平成23)年には乗車人員100万人を達成。年間10万人を越える利用者があり、2014年度末時点での乗車人員は134万人になるそうです。
現在、「リゾートしらかみ」の車両には、キハ40系ディーゼルカーの「ブナ(木偏に無)」、「くまげら」、そしてHB-E300系というディーゼルハイブリッド式車両の「青池」という3編成があり、今回はそのうち「ブナ」編成を、燃費や環境性能に優れたディーゼルハイブリッド式車両HB-E300系へ置き換えるものです。
このHB-E300系のディーゼルハイブリッドシステムは、車両にディーゼル発電機とバッテリーを搭載。状況に応じて発電した電気、またバッテリーの電気を単独、もしくは組み合わせて走行するもの。JR東日本は2007(平成19)年に長野・山梨県を走る小海線で、このシステムを使った車両を世界で初めて営業運転に投入しました。
JR東日本は続いて2010(平成22)年、盛岡地区と秋田地区、長野地区にHB-E300系を導入したほか、今年5月には仙台駅と石巻駅を結ぶ「仙石東北ライン」にもHB-E210系という新型車を走らせる予定。鉄道でも「ハイブリッド」の波が広がっています。
またJR東日本は搭載したバッテリーで走行できるEV-E301系という車両を、2014年3月から栃木県を走る烏山線で運行しています。
ブナ 東上線にも欲しい。