ドクターイエローが空中浮遊する理由
巡り合わせが良かった今年
鉄道車両でも自動車のように、いくつかの定期検査があります。そのうち、車両から内装品や機器類、台車を取り外し、車体の再塗装まで行う最も大規模な検査を「全般検査(全検)」といい、JR東海のすべての新幹線車両は浜松工場で、この全般検査を行っています。
JR東海によると「ドクターイエロー」は今年の夏に全般検査を迎え、同じ場所で行われる「新幹線なるほど発見デー」と時期が重なったことから、「多くの方に注目していただいている『ドクターイエロー』をご覧いただこう」と考え、その車両を初めて使い「車体上げ・載せ」の実演をすることにしたそうです。
ですが今年、その実演を見学するには当日配布される整理券が必要になりました。これまではなかったことで、「ドクターイエロー」人気の高さ、そして当日の混雑が想像されます。
ただJR東海によると、旅行ツアーへの参加になるものの、楽に見学する方法もあるそうです。新幹線に乗ったまま浜松工場へ直接行ける臨時列車を使ったツアーで、「新幹線なるほど発見デー」開場前に現地へ到着。合わせて整理券不要で「ドクターイエロー」の実演を見学できるとのこと。また浜松工場へ向かう線路には「新幹線唯一の踏切」があり、この臨時列車はその踏切を乗客がいる状態で史上初めて通過する、というのもポイントで、JR東海ツアーズで参加申込みが行えるそうです。
・JR東海ツアーズ「新幹線なるほど発見デー」
http://www.jrtours.co.jp/naruhodo/
ちなみに「ドクターイエロー」には、今回実演に使われるJR東海の「T4」と呼ばれる編成と、JR西日本の「T5」という編成、合わせて2本が存在しているため、T4編成が検査のあいだはT5編成が「お医者さん」の仕事をします。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
500系新幹線が今年の秋頃に、「エヴァンゲリオン プロジェクト」始動・・・とありますが、本当に始動開始になるんですか?