駅の乗り換え、便利にしたのはひとりの女性 きっかけは子連れ時の苦い経験

駅のホームに、「どの駅は何号車で降りると階段が近い」といった情報が掲示されていることがあります。便利なこの案内、たったひとりの女性の苦い経験とアイディアで始まり、いまではオリンピックも関係するようになりました。

子どもを連れて、エレベーターを探すも…

 何号車に乗ると降りる駅で階段が近いか、教えてくれる案内を駅で見たことはないでしょうか。この案内は「のりかえ便利マップ」といい、株式会社ナビットの社長である福井泰代さんがたったひとりで始めた“事業”です。

 1995(平成7)年、福井さんが当時生まれたばかりだった2人目の子どもを連れ、地下鉄駅構内でエレベーターを探し迷った苦い経験を元に、「のりかえ便利マップ」の原型を手書きで作ったのがすべての始まりでした。折りしも発明にハマっていた福井さんは、たったひとりで5か月にもわたって都内の地下鉄各駅を巡り、すべての駅で「のりかえ便利マップ」を完成させます。

Large 20150713 01
福井さんが「のりかえ便利マップ」を作成した当時の取材ノート(撮影:太田優翔)

「最初は書籍にしてもらおうと思っていたんです。なので、色々な出版社の方にお会いして、売り込みました。アイデアを買ってくれる出版社もいくつかあったのですが、結局は大きな商売にはなりませんでした」(ナビット、福井さん)

 次に彼女は、鉄道会社に目を付けます。しかし、そう簡単に門戸は開かれませんでした。

 転機になったのは、新しく営団地下鉄(現・東京メトロ)の上層部に来た人物が「わかりやすい地下鉄」をスローガンに掲げたことでした。諦めず足を運び続けていた福井さんのもとに連絡が入ったのが1998(平成10)年。営団地下鉄の銀座線で「のりかえ便利マップ」の掲示が始まるまで、実に3年の月日が経っていました。

「そこからはあっという間でした。おかげさまで評判もよく、一気に都内の地下鉄全駅で採用されたんです」(ナビット、福井さん)

 それからは、乗り換え情報のみならず駅構内図も作成するようになった福井さん。首都圏における駅構内図の73%を作成し、さらに駅だけでなく日本各地の空港の構内図も手がけるようになりました。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス