シートベルト無しは危険度14倍 バス事業者に緊急対策要請 軽井沢事故受け 国交省

およそ半数が何らかの法令違反をしている現状

 ふたつめは「運転車に対する運転技能の指導徹底」です。

 従来は、過去3年以内に別の貸切バス事業者で勤務していた運転者であれば、乗務経験の内容を問わず、初任者研修なしで大型バスに乗務させることができることとされていました。また貸切バス事業者による初任者研修は、座学は義務づけられているものの、実技訓練は努力義務にとどまっていました。

 そこで国交省は今回、過去の経歴や運転経験を把握したうえで、乗務させようとする車種区分の運転経験が十分でない場合、その実技訓練を行うことなどを貸切バス事業者に求めています。

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違反が多い事項をまとめたチェックシート(画像出典:国土交通省)。

 最後は「安全確保の再徹底」です。

 国交省によると、全国17カ所で貸切バスに対する街頭検査を実施したところ、監査車両96台中のおよそ半数にあたる45台で何らかの法令違反が確認されたとのこと(2月1日時点)。そこで違反が多い事項をリスト化したチェックシートを使って、法令遵守を徹底することを求めています。

 2016年1月15日(金)に長野県軽井沢町の国道18号碓氷バイパスで発生した「軽井沢スキーバス事故」では、乗員乗客15人が死亡。乗客26人が負傷しています。

【了】

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コメント

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6件のコメント

  1. シートベルト着用したらリクライニングさせられないのかな?
    それとも、リクライニングさせてもシートベルト有効なのかな?

    特に3点式のベルトでリクライニングさせると、首にベルトが絡まりそうでちょっと怖いかも。

    • 専門家ではありませんが、シートベルトは座席に乗員の身体を固定すること(つまり、ベルト・身体・シートバックが密着していること)が目的の道具ですから、リクライニングさせてベルトと体のあいだに空間ができると危険といわれています。

      乗用車の運転席を例にとると、シートバックが適切な角度に直立していない(=リクラインさせた)状態で前方衝突すると(1)斜めベルトで鎖骨を折るリスク (2)展開直後のエアバッグに顔面が衝突するリスク (3)前揺れの反動の後ろ揺れでヘッドレストに衝突し頚椎を傷めるリスク(4)横ベルトで骨盤が固定されにくく腰が前方に滑り横ベルトで内蔵を圧迫されるリスク、等があると記憶しています。

      真面目に衝突時の安全確保を考えるなら航空機の離着陸姿勢を参考にするしかありませんので、私自身が高速/観光バスに乗るときには、横ベルトと骨盤の位置をあわせておくことだけは意識しています。

    • 記事内の写真見た限り、シートバックから肩ベルト出てるからリクライニング可能ではある。けどかりぶらさん言うとおりで、倒した場合腰ベルトが骨盤から抜けやすくなり、安全性さがる。

      競技用車には股とか腿で抜けを防ぐ5点式とか6点式とかのシートベルトもあったはず。

  2. 昔昼行の高速路線バス乗ってた時、シートベルト付いてる時は必ず締めてた。2点式の自分で締め込むやつの頃から。

    眠る前提の夜行バスの場合は、シートベルトのジャマさ加減あがるし、逆に効果は薄れるし、乗員も強制しづらいかとも思う。規則で決まってるからベルトしろ!では、限度がある。

    乗客が「自分の命のために」とどれだけ思えるかが、バスに限らずシートベルト装着率アップのカギだろう。(日本人は自分の身は自分で守る意識薄いような気がする)

    • そういえば、シートバック倒した状態でのシートベルト装着有/無の安全性比較は見たことがない。倒す前提のシートを設けた高速バスが増えているのだから、どこかで誰かが調べてないとおかしい。

    • どなたか実験、もしくは統計の研究発表をしているものなのでしょうか。シートベルトの効果とリクライニング角度の相関関係を資料化したようなものが有ったら、と興味を持ちました。
      もっとも、ある特定の角度以上に寝かせると危険が激増する、とか結果が分かっているなら当然それ以上の倒し方が出来ない様に規制されるわけでしょうけど。