東海道新幹線、想定外の関ヶ原 長年続く雪との闘い

レールの頭より低い位置にある雪、それをどう除雪する?

 スプリンクラーで雪の舞い上がりは抑えられても、消雪は難しい東海道新幹線。そこで、同新幹線の米原・関ヶ原地区で行われている特徴的な対策のひとつが、「ブラシ車」による除雪です。

「ラッセル車」と呼ばれる、線路に積もった雪を押しのけていく車両がありますが、この「ブラシ車」は線路へブラシを下ろし、積もっている雪をかき出すようにして除雪できます。

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JR東海が新たに導入したブラシ車。支障になる線路上の信号装置などを検知しながら、ブラシで除雪できる(2015年12月、恵 知仁撮影)。

 冒頭に述べたJR東海が今冬に導入した新型ブラシ車は、レールの底面からおよそ5cm高い場所まで除雪が可能とのこと。「レールの上」ではなく、「レールの底面から」5cmなのがポイントです。新幹線のレールは高さ17cm。ブラシを使うことで、レールの“頭”よりおよそ12cm低い位置まで除雪が可能になっています。

 また今回導入された新型ブラシ車は、前後どちらの方向へ走る場合でも除雪が可能。効率が高まっているそうです。

 東海道新幹線ではこのほか「降雪情報装置」、線路や新幹線車両に設置・搭載したカメラで状況を随時チェック。積雪時、必要に応じた適切な速度規制を行うことで、安全を確保しながら少しでも遅延時分を減らせるようにしているといいます。JR東海によると、米原・関ヶ原地区での雪による運休列車は1994(平成6)年以降、20年以上も出ていないそうです。

 ところで、東海道新幹線がこうして雪対策を進化させる、言い換えれば雪と闘っているなか、雪国を行く上越新幹線や北陸新幹線では逆に、雪による影響が目立ちません。

 その理由を簡単にいえば、「世界初の高速鉄道」である東海道新幹線で得られた教訓を元に、建設されているからです。それら新しい新幹線は線路がコンクリートで造られており、大量に水をまいて消雪することができます。

【了】

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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

4件のコメント

  1. 何故雪が多いのか?という観点が抜けているので読むに値しない。気象学や地形に詳しい人ならすぐに分かる話だけどねぇ・・・

  2. 的外れなコメントの人が居る。
    気象や地形を語るサイトじゃないでしょ。

  3. 払い戻し拒絶の「遅れ承知特急券」を買わせ
    「耐雪ドームの建設」で
    「遅延を減らそう」とは考えないJR東海

    大阪ー東京間利用客が払った金は
    「ドームで覆うリニア」名古屋止まり建設に投資!

  4. 思い切って、盛り土の横にPCスラブ軌道を造れないのかな?
    岐阜羽島-米原 間だけ改修すればね。・・・・
    でも、リニアに投資するから無理かな、大阪延伸まで主力区間になるんだから投資してほしいね。