なぜ「古代魚」顔? 京王電車の新型デザイン決め手は… 設計担当者を直撃したら“ウラ話”聞けました!
古代魚「サカバンバスピス」に前面デザインが似ているとSNSで話題になった京王電鉄の新型車両2000系。その設計を担当した京王社員にハナシを聞いたら様々な秘話を聞くことができました。
復活の「アイコン」とは
車両は「円」をモチーフにデザインされていますが、その意匠は車体側面の水玉模様にも生かされています。2000系の側面は、京王の特色であるチェリーレッドのラインが上部に、インディゴブルーのラインが下部にそれぞれ伸びています。なお、京王では2030年代前半にホームドアの整備完了を目指していることから、車体上部にラインを引けばホームドアが閉まっていても隠れません。
ところが、ラインが上下に分かれたことで宮園さんいわく「(車体側面の)真ん中が寂しい感じになった」そうで、このことが課題として浮上したとのこと。
そこで、「京王らしさだけではなく、新しさも表現できたらいい」と採用したのが側面に入る水玉模様でした。水玉模様の色合いも「ブルーに近い水色とか、レッドに近いピンクとか、ブルーとレッドを合わせた紫などいろいろ試し、(車体のラインと)全然違う感触にならないようにしている」そうです。
ちなみに、水玉模様は車内の座席や床の一部、車両間の連結部に設けられた貫通扉のガラスにも装飾します。
ほかにも2000系では、座席指定列車「京王ライナー」などに使われる5000系でいったん消滅していた京王線の「アイコン」と呼ぶべき色も復活しています。それはアイボリー(クリーム色)です。
これについて宮園さんは「アイボリーを採用することによって電車に京王らしさが出るため今後も踏襲していきたいという声が社内で上がり、復活させることになりました」と話していました。
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