トランプ愛機 日本の航空会社、なぜB757だけ導入ゼロ?

757ではなく、もうひとつのほうを採用した日本の航空会社

 1970年代後半、ボーイング社は1980年代以降に運航される200席級の旅客機として、2機種の開発を計画していました。のちに767型機となるワイドボディ機(2通路)の「7X7」と、757型機となる通常胴体機(単通路)の「7N7」です。

 2機種の同時開発は、「その機種の将来を左右する」ともいえる最初の発注数が分散するなどリスクが高く、一時は767型機に的が絞られました。しかし、アメリカのイースタン航空やブリティッシュ・エアウェイズがワイドボディ機の経済性の低さを主張したことにより、757型機の開発が復活します。

 このあいだ、767型機の開発は着々と進行。日本のメーカーや航空会社も参画し、開発段階から各社の経験を踏まえた意見が広く取り入れられていきます。

 そして767型機はJAL(日本航空)やANA(全日空)を中心とした日本の航空会社に、全製造数の約15%にあたる164機(2015年6月末現在)が納入され、日本の主要幹線や国際線で活躍する機材になりました。

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機内に2通路が設けられているワイドボディのボーイング767型機(2016年3月、恵 知仁撮影)。

 JALによると、767型機は「積載力や航続力の高さに比して離着陸や上昇・下降に要する距離が大幅に短くてすみ、そのうえ騒音の低減も期待できる」「デジタルエレクトロニクスを全面的に採用したことにより、2名での乗員編成が可能」といった特徴を持つことから、導入へ至ったとのこと。

 しかし、なぜ757型機ではなく767型機が選ばれたのか、という点についてはJAL、ANA両社ともに当時の資料が残っていないといい、明確な回答は得られませんでした。ただ、次のような理由が推測できます。

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コメント

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16件のコメント

  1. ボーイング社の民間ジェット機では他にもB717(開発は吸収したMD社),古くはB707,B720も日本の
    航空会社は採用していません!
    ですからB757だけ採用していないとの記事は誤りです。

  2. 「727、737、747、767、777、787と順を追うように導入してきました」という前振りがあるのだから、その範囲内に於いては「757だけ採用していない」という記述も間違いではないでしょう。

  3. なぜアメリカが757を必要としたのか、という視点が欠けているのが残念です。ワシントンのロナルド・レーガン空港(旧ナショナル空港)とニューヨークのラ・ガーディア空港は、セミ・ワイドボディ機の就航が禁止されています。757/767開発当時のこの2空港運用の主力であったB727の置き換え需要があり、米大手航空会社は通路1本の新機種を必要としていました。当時は737では727の置き換えはサイズ的に厳しい状況だったことから、B757がキックオフされました。そもそも日本の航空会社の需要とは関係ないところで開発されたので、購入対象になりえませんでした。但し、767と共同開発だったことから、スペック的には過大なエンジンを搭載しており、高地空港への就航に有利だったことから、中央アジアや南米のキャリアも発注しています。

  4. なぜアメリカが757を必要としたのか、という視点が欠けているのが残念です。ワシントンのロナルド・レーガン空港(旧ナショナル空港)とニューヨークのラ・ガーディア空港は、セミ・ワイドボディ機の就航が禁止されています。757/767開発当時のこの2空港運用の主力であったB727の置き換え需要があり、米大手航空会社は通路1本の新機種を必要としていました。

  5. 子供の頃、 「ジャンボはB-747。その次は757のはず。なぜ767なのか?」と大人に聞くと、
    異口同音に「757は途中で作るのを止めたんじゃないのかな」と言われた。
    親も学校の先生もみんな、「B-757は存在しない」と思い込んでいた。
    大人の常識も怪しい。。。。

  6. 他の方が書かれている通り757の特性について記事が間違っている。機体サイズに対してエンジン推力が大きすぎる757は日本での需要はそもそも見込めなかった(実際にANAは単通路のA320から派生したA321を採用)
    また米空軍ではC-32として採用されており、大統領以外の政府高官が来日する際などに横田基地などでも見る事ができる

  7. 767や777、787などは日本がリスクシェアリングパートナーとして開発からさんかして、相応の生産も分担してるが757はそれが無いのが一番の理由じゃないでしょうか?

    • 757の多くの部分は、日本製が使われている。例えば、ラバトリーは横浜ゴムとか、機体の一部、ギャレーのから一部とか。
      767と757は、コモン・タイプレーティングと言う、1機種で、2種類の型式証明が取れる期待だったが、当時の運輸省の反対と実現したらパイロット組合が反対下と推測できる。

  8. B757に搭乗したことがありますが、
    確かに国内線には無理があるのかも知れません。
    DC-9に似ているかも。
    (エンジンやシートの配列は異なりますが)
    長距離の地方の国内線ならば導入出来るとは思いますが、
    融通が利かないかも知れません。

  9. ニューヨークからラスベガス行くときに乗りました。貴重。

  10. BAでロンドン・ヒースロー パリ・シャルルドゴール 1間を755で往復しました、
    その時755って有るんだと知ったかもしれません、航空会社によって違うでしょうけど
    座席のテーブルも簡素で、いかにも国内線という感じでした。

  11. 通路を挟んで座席3列の配置は結構つらい。特に窓側に座ると、出るときにドアが開いて人が動き始めるまで座席を立って荷物を取り出せないことがあるからイライラする。

  12. 貨物輸送の面もあったよね。
    767は、標準サイズの航空コンテナだと2列に積めないが、専用コンテナだと2列積載が可能。
    そして、導入機数が多いことから、専用コンテナを導入してもメリットはある。
    757は、イメージとすれば737というよりも727に近い為、航空コンテナを積んだとしても一層小さいサイズになってしまい、貨物の積載量が少ない。

  13. 757はほぼ同じサイズの727の置換えとして導入する会社が多かった。ただ日本の場合は同時に航空需要が上がったのと、羽田なんかは発着枠が少なかった事もあり、757では小さすぎたんだよね。

  14. 757と737は全く同じ胴体サイズです。一回り大きくありません。
    ボーイングのようなメーカーはなるべく製造コストを下げるため、よほどの理由がなければ治具を流用しようとするため、少しだけ大きいことはあり得ません。A350XWBも設計の最初は330と共通の胴体径でしたが航空会社の興味を引けず、上半分だけ拡大して下は330と同サイズにするという往生際の悪いことをしています。

  15. B757 米国内線でよく乗りました
    印象良かったです

    着陸してすぐに向きを変えられるのは機体のせいか空軍上がりのパイロットだからか分かりませんが、さっさとボーディングブリッジにつながり、荷物がキャリーオンだけならシャトルでハーツのデポに移動して待機しているレンタカーに乗り込み、きわめて短時間で空港を後にすることができました