放火から約1年、新幹線の安全は 進む対策、難しい現実
機械、システム、装備、そしてルールにも手が加えられた1年
火災事件を受けて、乗務員が煙に巻かれ避難誘導などができなくなることを防ぐため、防煙マスクと耐火手袋、携帯用担架の搭載が、東海道・山陽新幹線で行われるようになりました。
また客室内への防犯カメラ設置、常時録画を行う動きが新幹線で拡大。2016年2月23日にJR東海が全新幹線で初めて、客室内を常時録画する車両の運行を東海道・山陽新幹線で開始しました。その後、東北・北海道・北陸・秋田新幹線でも、客室内の常時録画が始まっています。
非常時を想定したシステムの改良も進行中。東海道・山陽新幹線では非常ブザーが押された場合、連動して運転台へ防犯カメラの映像が表示されるよう、改修が行われています。従来も運転台で映像の確認は可能だったものの、情報管理などの観点から手順が必要でした。それを連動表示に改良することで、JR東海によると「より的確で速やかな対応が可能になる」といいます。
車内へ持ち込める手回り品のルールも2016年4月28日以降、変更されました。それまでガソリンと灯油、軽油は、容器を含む重量が3キログラム以内であれば車内へ持ち込めましたが、現在、そうした可燃性液体は量にかかわらず持ち込み禁止です。
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