放火から約1年、新幹線の安全は 進む対策、難しい現実

2015年6月に発生した新幹線車内での放火事件を受け、JR東海が列車火災を想定した訓練を実施しました。その事件から1年近くが経過したいま、日本の鉄道における安全対策はさまざまな面で進化しています。ですが、あわせて限界も見えているかもしれません。

機械、システム、装備、そしてルールにも手が加えられた1年

 火災事件を受けて、乗務員が煙に巻かれ避難誘導などができなくなることを防ぐため、防煙マスクと耐火手袋、携帯用担架の搭載が、東海道・山陽新幹線で行われるようになりました。

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防煙マスクと耐火手袋を装着し、ドアを開ける乗務員。写真は訓練時のもの(2015年11月、恵 知仁撮影)。

 また客室内への防犯カメラ設置、常時録画を行う動きが新幹線で拡大。2016年2月23日にJR東海が全新幹線で初めて、客室内を常時録画する車両の運行を東海道・山陽新幹線で開始しました。その後、東北・北海道・北陸・秋田新幹線でも、客室内の常時録画が始まっています。

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客室内へ設置された防犯カメラ(写真出典:JR東海)。

 非常時を想定したシステムの改良も進行中。東海道・山陽新幹線では非常ブザーが押された場合、連動して運転台へ防犯カメラの映像が表示されるよう、改修が行われています。従来も運転台で映像の確認は可能だったものの、情報管理などの観点から手順が必要でした。それを連動表示に改良することで、JR東海によると「より的確で速やかな対応が可能になる」といいます。

 車内へ持ち込める手回り品のルールも2016年4月28日以降、変更されました。それまでガソリンと灯油、軽油は、容器を含む重量が3キログラム以内であれば車内へ持ち込めましたが、現在、そうした可燃性液体は量にかかわらず持ち込み禁止です。

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