「離島奪還のスペシャリスト」水陸機動団の実弾射撃に密着! 希少グレネードランチャーから最大の迫撃砲まで
九州に配置されている島嶼防衛の専門部隊、陸上自衛隊水陸機動団の訓練に密着取材してきました。普段なかなか見られない水陸両用車AAV7の実弾射撃の様子などを紹介します。
無反動砲やデッカイ迫撃砲の射撃も
訓練ではほかにも84mm無反動砲による曳火(えいか)射撃や120mm迫撃砲の観測射撃なども行われました。
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84mm無反動砲は個人携行が可能な肩撃ち式の大口径砲です。射撃時に砲尾から大量のガスを噴射することで反動を低減しているのが特徴で、これにより操作が安定しやすく、携帯性にも優れています。
曳火射撃とは、榴弾などの砲弾を空中で爆発させる射撃法で、具体的には塹壕(ざんごう)などに潜む敵歩兵に対して効果的です。訓練では、84mm無反動砲を射手と装填手の2人1組で操作し、数百m離れた固定標的に向けて榴弾を撃ち込んでいました。
120mm迫撃砲は、火力誘導する隊員による目視での観測射撃や、対迫レーダ装置(JMPQ-P13)使用したレーダ観測射撃など、さまざまなシチュエーションで射撃訓練を行っていました。
対迫レーダ(たいはくレーダ)とは、敵の迫撃砲や砲兵の射撃地点を特定するための装置です。
飛翔する砲弾の弾道をレーダアンテナで捉え、そのデータを解析することで、発射地点を特定することが可能です。これにより、迅速な反撃や防御が可能となります。また、天候に関わらず砲弾を標定・観測することができるため、目視での観測が困難な夜間や悪天候下での射撃にも有用です。
当日は夜明け前から訓練準備が始まり、射撃準備や各種火砲の照準調整を終わらせると、弾薬の配布、安全指導などが入念に行われていました。隊員たちは真剣な眼差しで訓練に臨み、寒空の下、懸命に任務を果たしていたのが印象的でした。
※一部修正しました(2月9日11時30分)
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