標高約1000mの「難所トンネル」が激変! 上高地への国道「新トンネルを掘って、つなぐ」難易度MAX工事ついにスタート
国道158号で「奈川渡改良」事業が進んでいます。
トンネル4本は大型車のすれ違いが困難
国土交通省長野国道事務所が2025年3月から、国道158号「奈川渡(ながわど)改良」事業で残された「新入山トンネル」の掘削工事をスタートさせます。世界的に人気の観光地「上高地」へ通じる国道の“難所”を解消するため、「極めて難易度の高い」という工事がいよいよスタートします。
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長野県松本市から西へ延びる国道158号は、上高地や岐阜県の飛騨・高山方面などに通じる重要な国道です。現在は自動車専用道としての「中部縦貫道」を建設するプロジェクトも進んでいますが、まだまだ時間がかかるため、並行して険しい現道の改良も行われています。奈川渡ダム(松本市)付近の難所を解消する「奈川渡改良」もその一つです。
長野のみならず日本を代表する観光路線ということもあり、ピーク時期には1日約120台以上のバスが通るといいます。しかし、奈川渡ダム付近の現道は、幅5.8mの狭いトンネルが4本連続し、大型車のすれ違いが困難なため滞留が発生しています。
奈川渡改良はこれらの課題を解消するものです。急勾配かつ急曲線が続く現道を、橋と2本のトンネル(2.2km)で一気に結びます。うち、東側の大白川トンネル(延長1534m)は2019年7月に貫通。現道のヘアピンカーブをまたぐ大白川大橋(延長83m)の架設は2023年5月に完了しています。
残る「新入山トンネル」は、現道の「入山隧道」と、その坑内からY字に分岐する「新入山隧道」に代わる新たなトンネルです。
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