渋滞避けて入った道で「まさかの大ピンチ…!」 せっかちが地獄を見る「川沿いの道あるある」 ナビに導かれたら要注意!?
都市部を流れる川沿いの道は、一方が川や土手になっているため交差道路も少なく、一見、スムーズに走れると思いがち。しかし、予期せぬ危険が待っていることもしばしばです。せっかちな人や不慣れな人が困る“物件”が点在していることがあります。
「ここから先来るな」という無言の主張
最後に、川とは直接関係のない別の構造物との競合により、道路幅が制限されているところをご紹介します。それは芝川と国道298号および東京外環道が交差する部分をアンダーパスで抜ける、左岸側の川沿いの道路です。
このアンダーパスが通過する部分は、芝川の堤防と国道298号、東京外環道の橋脚に挟まれた非常に狭い場所です。しかも道幅の半分ほどを車道とは段差のある歩道が占めているため、車道の幅はクルマ1台が通るのがやっとという狭さなのです。
アンダーパスの長さは120mほどで、両端がスロープになっていること、さらにゆるやかに曲がっていることから、見通しはけっしてよくありません。そしてアンダーパス内には、わずかに広くなっている部分が1か所ありますが、ここですれ違うができるのは優れた車両感覚を持った人同士だけでしょう。運悪くアンダーパスを走行中に対向車に出くわしたら、どちらかが延々と後退しなければならない状況が浮かびます。
なお表通りからこのアンダーパスに入る脇道の手前には、川口市により「行き止まり」の標識が設置されています。実態とは異なったこの標識は「地域住民にのみ生活道路として利用してほしい」という地元自治体の強い意志が感じられます。
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以上、都市河川沿いの道路を走る際の注意しなければならない例を、芝川、新芝川を例にご案内しました。実際には、日本各地の都市河川でも同様の例が見られるはずです。スマホのカーナビアプリで川沿いの道路を走るよう指示されたら、こうしたリスクがあることをしっかり理解し、細心の注意を払って走行することをお勧めします。
Writer: 植村祐介(ライター&プランナー)
1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。
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