山陰初の「二刀流座席」搭載! “どっかで見たことある顔”な地方私鉄の最新電車 一畑8000系 じつは“新快速の遺伝子”を持つ!?
「ばたでん」の愛称で親しまれている島根の私鉄「一畑電車」で新型車両8000系デハ8000形がついにデビュー。映画『RAILWAYS』第一作で主役を張った先輩格のデハニ50形をリスペクトしたという、山陰最新鋭の電車とはどのようなものでしょうか。
ひょっとして史上初!?「手動デュアルシート」を採用したワケ
11時。出発式を終え、関係者を乗せた新鋭8000系は、津森駅までの往復による試乗会へと出発しました。

まず車内に入ると、出雲市側の運転席後ろに設けられた車いすスペースに注目。初採用となるパネルヒーターをはじめ、介護者への補助いすも完備しています。そして、メーカーと検討を重ねてきたというデュアルシートは、基本的に車両の片側に配置し、反対側はロングシートとしています。先輩格のデハニ50形を踏襲した赤い座席色は、温かみのある車内空間を演出しています。
デュアルシートは山陰地方で初の採用となりましたが、なんとその扱いについては、乗客の任意で動かすことができるよう、手動にしているというのです。これには、一畑口駅でのスイッチバックや、電鉄出雲市-出雲大社前の直通運転時に川跡(かわと)駅で進行方向の転換が生じてしまう、一畑電車特有の路線事情があるようです。
このほかにも、ワンマン運用の一畑電車には欠かせなかった運転席のバックミラーを取り外し、側面カメラによるバックモニター式を採用したことや、防犯カメラの設置、次駅停車駅の案内表示器の新設、インバウンド対応として5か国語(日本語・英語・韓国語・繋体字・簡体字)による表示など、一畑初の機能を満載しています。
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