「バスセンターのカレー」に挑戦状!? 「フェリーターミナルのラーメン」を超有名店監修でフェリー会社が作っちゃったワケ
フェリー運航会社の佐渡汽船が超有名店とタッグを組み、オリジナルのラーメンを開発しました。佐渡の食材をふんだんに使った逸品で、新潟名物「バスセンターのカレー」に追随する意気込みです。フェリーの会社がラーメン、一体なぜでしょうか。
食べられる店舗はココだ!そして次の展開は…
佐渡濃厚海老ラーメンは2025年4月25日、佐渡汽船両津港ターミナル3階の待合室にある食堂「のりば食堂 しおさい 両津店」で販売が始まります。1杯1250円(税込み)で、佐渡産コシヒカリのご飯とのセットは1400円です。初日は1日50食限定のお披露目イベントを開催しますが、翌日以降も継続販売するそうです。

尾渡社長は筆者に対し、佐渡汽船の直江津航路が発着する小木港のターミナルにある商業施設「小木家(おぎや)」、佐渡島にある佐渡汽船グループの宿泊施設「SADO二ツ亀ビューホテル」、観光施設「佐渡歴史伝説館」でも「2025年5月末までに佐渡濃厚海老ラーメンの販売を順次始める」と明らかにしました。麺とスープの素は力の源ホールディングスから購入し、それぞれの施設で調理します。
「バスセンターのカレー」は土産用レトルトカレーも販売していることから筆者が「佐渡濃厚海老ラーメンの土産品も売り出さないのですか」と質問すると、尾渡社長は「考えています」と明言しました。
土産品の展開で「日本全国の方々に佐渡のラーメンを知ってもらうことができ、佐渡プロモーションにもなる」と強調し、さらに「一風堂のブランドは海外でも浸透しているので、外国人旅行者が東京で土産品を買えば佐渡に行こうと考えるきっかけになる」と期待を込めました。ただ、現段階では発売時期や価格は「未定」です。
「ご当地ラーメンとして根付いてほしい」との思いを込めて“船出”する佐渡濃厚海老ラーメン。「バスセンターのカレー」に続く新潟県の名物B級グルメに育てるためには、佐渡島での新潟県の県鳥トキの野生復帰に向けた放鳥のように、熱心で粘り強い取り組みが求められそうです。
Writer: 大塚圭一郎(共同通信社経済部次長・鉄旅オブザイヤー審査員)
1973年、東京都生まれ。97年に国立東京外国語大学フランス語学科卒、共同通信社に入社。ニューヨーク支局特派員、ワシントン支局次長を歴任し、アメリカに通算10年間住んだ。「乗りもの」ならば国内外のあらゆるものに関心を持つ。VIA鉄道カナダの愛好家団体「VIAクラブ日本支部」会員。
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