「バトル・オブ・ブリテン」最後の英国戦闘機パイロット亡くなる 4度も撃墜されても生還した人物
本土防空や夜間戦闘機パイロットとして活躍。
ダンケルクの撤退戦から戦争終結まで戦い抜く
イギリス空軍は2025年3月18日、第二次大戦で戦った元戦闘機パイロットであるジョン・“パディ”・ヘミングウェイ氏が亡くなったと発表しました。105歳でした。

現地の報道によると、ヘミングウェイ氏は「バトル・オブ・ブリテン」で最後の存命パイロットだったそうです。
「バトル・オブ・ブリテン」は1940年7月から1941年5月まで行われた、ドイツ空軍の爆撃からイギリス本土を守る防空戦です。2025年7月には同戦闘から85周年でイギリスではイベントなども予定されていますが、当時を知るイギリス人パイロットはいなくなってしまいました。
85年前にイギリスを守った人物のひとりということで、スターマー首相もヘミングウェイ氏に「自由の確保に貢献した人物」と敬意を表し、イギリス空軍も「ナチスの圧制からイギリスを守る上で重要な役割を果たしました」と発表。「パディさん、ご尽力ありがとうございました」と感謝の言葉を贈りました。
ヘミングウェイ氏は1940年5月、第85飛行隊のパイロットとしてハリケーン戦闘機を操縦し、ダンケルクの海岸に集結したイギリス軍の撤退を支援し、He-111やDo-17などの爆撃機を撃墜しました。自身も2回ほど撃墜されながら生還し、1941年7月からは双発機のブレニムに愛機を変え、夜間戦闘機パイロットに転身したそうです。
その後は、夜間パイロットとしてハボック夜間戦闘機に乗り換え、1945年からは地中海連合軍航空隊で第324航空団に所属。イタリア戦線で4度目の撃墜を経験するも生還したそうです。大戦終戦後は1969年まで空軍に所属しました。
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