“アメリカ海軍最後の艦上対潜哨戒機”次の仕事場が決まる 保管されていたNASAの研究施設から輸送
NASAに保管され大きく貢献した機体。
NASAが飛ばしていた機体とは姉妹機にあたる機体
アメリカ航空宇宙局(NASA)は2025年4月16日、保存していたS-3B「バイキング」を博物館展示すると発表しました。

S-3Bはアメリカ海軍で運用されていた艦上哨戒機で、2016年に全機が退役していますが、NASAではその後も試験飛行機として2021年まで使用していました。
今回展示される機体は、飛行していたNASA機へ部品提供を行っていた元海軍航空隊の機体のようです。同機は、フロリダ州北東部の元海軍航空基地セシル・フィールドに設立された国立捕虜・行方不明者記念館と博物館(NATIONAL POW/MIA MEMORIAL & MUSEUM)に展示されます。
同館での展示が決定したS-3Bの部品があったおかげで、NASAのS-3Bの機体寿命を10年ほど延ばすことができたそうです。なお、2021年に退役した方の機体はサンディエゴ航空宇宙博物館に寄贈されています。
機体はNASAのグレン研究センターで点検などを受けた後、博物館まで持ち運ばれており、その様子はNASAの公式Facebookで公開されています。
なお、国立捕虜・行方不明者記念館と博物館で展示されてる機体の近くには、S-3シリーズの飛行任務中に命を落とした54名のメンバーを称えるプレートも展示されるとのことです。
S-3シリーズはアメリカ海軍の艦艇を敵艦や潜水艦から守るために、空母に搭載されていた艦上哨戒機ですが、ヘリコプターの運用拡大や大型哨戒機の性能向上などに伴い、その役割は縮小され、アメリカ海軍では2025年現在この種の機体は存在していません。
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