ロシア軍の“巨大なボビン”背負った珍しい車両 初めて撃破される? 装甲部隊の渡河支援に失敗か

かなり珍しい車両らしい。

初めて撃破を確認した工兵車両

 ウクライナ政府の公式サイトである「ユナイテッド24」は2025年4月21日、ロシア軍の珍しい工兵車両を撃破したと発表しました。

Large 20250422 01

拡大画像

今回撃破されたKRVDの仮設道路展開システムの車体後部(画像:ロシア国防省)

 撃破されたのはKRVDの仮設道路展開システムで、カマズ製トラックをベースとした工兵車両です。戦車や装輪装甲車などが走行困難な湿地帯や泥濘地で移動を支援する車両になります。

 巨大なボビンのようなドラムに巻かれ、特殊なコーティングが施された路盤は長さ50m、幅4.6mの範囲で展開できるようになっています。

 なお、このタイプの工兵車両はかなり珍しいとのことで、撃破されたのは、2022年2月にロシアによる全面侵攻が始まってから初になるそうです。

 撃破したのは第66独立機械化旅団になります。車両は4月9日に、ドネツク州のチョルヌイ・ジェレベツ川の渡る装甲車両の支援のために使用されたようですが、渡河は同旅団に阻止され、KRVDの仮設道路展開システムも、自爆ドローンにより撃破されました。

 なお、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、4月19日18時から21日0時までの30時間を「イースター停戦」として提案しましたが、その目的のひとつに、今回撃破された仮設道路展開システムのような車両の残骸回収が目的にあったのではないかと、ウクライナ国内以外のメディアでも報じられています。

 チョルヌイ・ジェレベツ川で撃破された仮設道路展開システムに関しても、ロシア軍兵士10人ほどが、破壊された車両の残骸を撤去しようと試みてる様子を第66独立機械化旅団が確認したようです。

【画像】これが、撃破されたKRVDの仮設道路展開システムです 車両の残骸をロシアが回収?

最新記事

コメント