まさか対馬海峡を通る? 北朝鮮オリジナルの大型駆逐艦が進水! 超音速ミサイル&弾道ミサイル発射可能は本当か

船体後部にはヘリコプターの発着甲板も。

軍艦旗は東海艦隊司令官へ付与

 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)は2025年4月26日(土)、新型駆逐艦の進水式を実施したと発表しました。

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北朝鮮で進水した新型駆逐艦「チェヒョン」(画像:朝鮮中央通信)。

 進水式は前日の25日に南浦造船所で行われ、金正恩労働党総書記も参列。艦番号51や「崔賢(チェ・ヒョン)」という艦名が明らかにされました。

 この新型艦は5000トン級で、対空、対艦、対潜水艦、対弾道ミサイルの能力を持つ汎用型の駆逐艦とのこと。発表では「新世代多用途攻撃型駆逐艦1号」と説明されています。なお、起工から進水まで400日あまりで建造されたといいます。

 それ以外の詳細は明らかにされていませんが、船体の前後にはVLS(垂直発射システム)を装備し、さらにそのVLSは大きさの違うものが最低でも3種類あります。艦橋上部には4面式のレーダーパネルが設置されているほか、それとは別の小型の平面型レーダーも複数設置されています。

 また、船体後部にはヘリコプターの発着を想定したと思われる甲板が設けられているほか、艦対空ミサイルと機関砲を組み合わせた個艦防空用と思われる複合システムが1基搭載されています。

 ほかにも、艦首には主砲を1基、両舷には左右1基ずつ高性能機関砲を装備します。

 発表によると、超音速飛行が可能な戦略巡航ミサイルや戦術弾道ミサイルなどの攻撃手段、さらには陸上打撃作戦を遂行する能力を最大限発揮できる武装システムを装備し、これらを用いることで、さまざまな水上作戦を遂行可能だといいます。また、これら装備を活用することで、海上から地上目標を攻撃することも可能になったとしています。

 軍艦旗は同国海軍の東海艦隊司令官に手渡されたことから、配備先は日本海側を担当エリアとして受け持つ東海艦隊になると思われますが、前出の南浦造船所は北朝鮮西部にあるため、回航にあたって対馬海峡などを通るのか注目されます。

 また、北朝鮮は原子力潜水艦の建造プロジェクトを推進中ですが、それについても今回の大型駆逐艦の建造で計画の推進に弾みがつくとしています。

※誤字を修正しました(4月30日10時15分)

【空撮写真も】北朝鮮の最新駆逐艦を前後左右からイッキ見(写真)

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