高速SA・PA“かつてない方式の駐車マス”導入着々 「小型車は2階」「指定時間に出よ」 あふれるトラックを解消する“あの手この手”
NEXCO3社は2025年4月25日、休憩施設における利便性向上に関する各種取組みについて発表しました。平日夜間を中心に顕在化している大型車マスの拡張や、抜本的な課題解決のための新機軸の検討が進められます。
2025年度は約510台分の大型車駐車マスを拡充する予定
NEXCO3社(東日本・中日本・西日本)は2025年4月25日、休憩施設における利便性向上に関する各種取組みについて発表しました。平日夜間を中心に顕在化している大型車マスの拡張や、抜本的な課題解決のための新機軸の検討が進められます。

2024年度は全国26か所のSA・PAで、大型車駐車マス約480台が拡充されました。2025年度はさらに、約510台分を拡充する予定だそうです。
とはいえ、単なるレイアウト変更による対策では限界があるため、新しい手法を検討します。その一つが「立体駐車場」の導入。東名高速の鮎沢PA(上り線)で、エリアの隣接地を活用して導入予定です。現在は概略検討が完了し、今後は測量および設計を行うとしています。
ちなみに、この立体駐車場は1階を大型用、2階を小型用とするイメージが示されていますが、鮎沢PA上りはすでに小型車の専用マスが全廃されて大型・小型の「兼用マス」とされています。夜間の地上スペースは、ほぼ大型用となるかもしれません。
また、東名阪道の鈴鹿本線料金所跡地(下り線)では「大型車専用駐車場」を導入予定。現在は詳細設計が進み2025年度中の工事着手を予定しているとのことです。
中国道の鹿野SA(下り線)では「出発時間指定大型車3列駐車マス」を試行運用を引き続き実施。これは山陽道の佐波川SA(下り線)に導入予定の「複数縦列式(コラム式)」方式の布石となります。出発時間別に縦列駐車するレーンを設けることで、駐車マスを効率的に配備することを目的にしたものです。この駐車方式はドイツのアウトバーンなどにおいて採用実績があります。
他にも、「大型車短時間限定駐車マス」は2025年度さらに35か所拡大予定とのこと。北関東道(桜川筑西IC)や常磐道(浪江IC)に導入された「インターチェンジ内側駐車場」の試行運用も推進します。また、道路上で表示するSA・PAの満・空の情報を、画像付きで表示するといった新たな技術も導入するそうです。
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