「ドンッ!バタンッ!」とクルマのドアを閉める人/注意深く「スッ」と閉める人 なぜこうも違うのでしょうか?
クルマのドア閉めの際に発する大きな音は、周りの人にストレスを与えるケースもあります。一方、音が出ないよう注意深く閉める人も。ドアの閉めかたは、複合的な要因が絡み合う要素のひとつのようです。
周辺への配慮の度合いはドライバーごとに意識が違う
また、島崎先生は「当然ながら、周辺への配慮の度合いはドライバーごとに異なる」とも指摘します。

「たとえば『今は早朝だ』『静かに過ごしている人が多い住宅街だ』といった周囲の状況に対して、どれだけ気を配れるかは、その人の性格や生活環境、職業意識などによって異なります。そのため、そういった時間帯や場所で『なるべく音を立てないように』と注意しているドライバーがいる一方で、あまりそういった配慮を意識していない人もおり、結果としてドアの音に差が生まれてしまうのです」(島崎先生)
島崎先生はここまでの話をまとめたうえで、効果的な対策についてもこう話してくれました。
「ドライバーによる『ドアの開け閉めの音』の問題は、決して単純なものではありません。というのも、ここまで述べたように、『確実に閉めたい』『車種による違い』『配慮の意識の差』など、複数の要因が絡んでいるからです。
とはいえ、こうしたドアの音に毎朝悩まされる住民のストレスはよく理解できます。騒音の主がドライバーであれば,運営側や企業側による社員教育も有効な手段かもしれません。社員教育の一環として『ドアの開閉や積荷の際の音への配慮』を指導すれば、配送業業者のイメージ向上にもつながるので、配送業者の窓口に対してドアの開閉騒音で悩んでいることを伝えることも、有効な手段の一つだと思います」(島崎先生)
Writer: 松田義人(ライター・編集者)
1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。
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