渋滞しているのに「謎の車間距離を開けるクルマ」が前に…。なぜ適切な距離を保てないのでしょうか?
長い渋滞中、車間距離を適切に保たず、過度にスカスカの状態で進むドライバーがいます。「謎の車間距離」はなぜ生じるのでしょうか。専門家に聞いてみました。
他のドライバーの気持ちを察することで、自分もラクに?
島崎先生が解説した3パターンのうち、1の「注意散漫の可能性」については、注意散漫で挙動が不安定なクルマの後ろを走るのは非常に疲れるもので、筆者はときに眠くなってくることもあります。そのため、筆者は前方のクルマがあまりに注意散漫な場合には、あえて道を譲り、安定したクルマの流れに変えるようにしています。

しかし、それでも島崎先生は冷静です。仮にこのような渋滞中の「謎の車間距離」を開ける人に遭遇しても、そのドライバーの気持ちを想像できれば、渋滞中のストレスは軽減されるはずとも言います。
「渋滞中に『車間距離を開ける』車は、他車線からの割り込みを許してしまうことがあるので、後続車両のドライバーはイライラしがちではあります。しかし、前述の4つの事情を理解していれば、冷静な心を持ち続けることができるかもしれません。
仮に、自分とは違うような運転をするドライバーと遭遇しても、尊重してあげてこそ交通社会全体に良い意味でのゆとりが生まれ、結果的に安全性も向上するのではないでしょうか」(島崎先生)
不思議なことに運転中はどうも“主観的”になりがちで、自分中心な考えに陥ることが多いです。
しかし、島崎先生の指摘のように「他のドライバーの心理を知る(寄り添う)」ことで、こういった自分中心な考えが軽減され、結果的に他のドライバーや交通弱者に対して、おおらかに考えられることはあると思いました。
渋滞中の「謎の車間距離」。筆者は正直まだまだイラッとする気持ちはありますが、そのドライバーの心理や運転状況を察すれば、いくらかは軽減するようにも思いました。
Writer: 松田義人(ライター・編集者)
1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。
著者はまず、「渋滞吸収運転」を検索してみましょう。
本サイトにも渋滞吸収運転について触れて記事が有ります。
「過度にスカスカ」に見えて適正だったりしませんか?
渋滞吸収運転の啓蒙するのも良いかもしれませんね。