米軍のイージス艦に見慣れないハコ見っけ!「アレ何?」←士官「答えられません」その正体は?

シンガポールでレーザー兵器を積んだアメリカ海軍の駆逐艦に乗ることができました。しかし、乗員に詳細を聞こうとすると途端に口ごもり、最終的に「グーグル」で調べろとの答え。一体どのようなものなのでしょうか。

将来的には攻撃も可能なレーザー兵器へ進化

 それが「HELIOS」(High Energy Laser with Integrated Optical-dazzler and Surveillance)と呼ばれるシステムで、こちらは60キロワット級(将来的には120キロワットへ拡張可能)の高出力レーザーを照射可能です。センサー妨害に加えて、無人機や小型ボート、巡航ミサイルの物理的破壊も可能とされています。

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駆逐艦「デューイ」の艦橋部分。中央に設置されたターレットが「AN/SEQ-4 ODIN」。中央の本体はセンサー窓を破損させないために、後ろ向きになっている(布留川 司撮影)。

 アメリカ海軍は2007年から艦載用レーザー兵器の開発に着手しており、最初の技術実証モデルである「AN/SEQ-3 LaWS」(Laser Weapon System)は、2014年にドック型輸送揚陸艦「ポンス」(退役済)に搭載して試験を実施しています。

 その後、開発リスクの分散と段階的な戦力化を図る形で、複数のモデルが並行して開発されており、「AN/SEQ-4 ODIN」は2020年に駆逐艦「デューイ」に搭載して実用化され、得られた技術的知見は、より高出力な「HELIOS」開発へと反映されるようになっています。

 さらにアメリカ海軍では、「HELCAP(High Energy Laser Counter Anti-Ship Cruise Missile Project)」と呼ばれる別の計画で、300キロワット以上の大出力レーザー兵器の研究も進行中です。

 「AN/SEQ-4 ODIN」は、こうした艦載レーザー兵器開発の過渡期における重要な装備であり、その成果は今後の艦隊防御戦術や技術革新に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 冒頭で出会った女性士官が多くを語らなかった理由も、「ODIN」がアメリカ海軍にとって極めて重要な存在であることを物語っているのかもしれません。

【クルリと回転!】これが最新兵器「オーディン」の起動時の姿です(写真)

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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