「魚雷みたいな無人潜水艇」ついに魚雷発射管から発射される! 作戦範囲が大幅に拡大する理由とは

魚雷型であることが大きな利点。

潜水艦の魚雷発射管から発射後に自律航行

 アメリカの造船会社ハンティントン・インガルス・インダストリーズ(HII)は2025年6月5日、同社が開発した自律型無人潜水艇(UUV)「イエロー・モレイ」が、潜水艦の魚雷発射管からの発射および回収に成功したと発表しました。

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実験に使われたバージニア級原子力潜水艦「デラウェア」もHIIが建造(画像:アメリカ海軍)

 この実験は、アメリカ海軍のバージニア級原子力潜水艦「デラウェア」の魚雷発射管から、魚雷型の無人潜水艇である「イエロー・モレイ」を発射し、6~10時間の自律航行を行った後、回収するという内容です。

 欧州軍司令部の管轄区域内で計3回実施された実験では、いずれも回収に成功。ダイバーによる支援は一切不要であったことから、HIIは「自律機能、任務の持続力、そして実戦環境における有用性が実証された」と述べています。

 同UUVは、潜航中の潜水艦からの発射できることが大きな利点で、これまで潜水艦では到達困難だった深海や、有人では危険とされる海域へのUUV投入が可能となり、その戦術的利点は非常に大きいとされています。

 HIIは「今回の成功により、アメリカ海軍は諜報、監視、機雷戦、海底作戦における能力と作戦範囲を大幅に拡張できるだけでなく、ステルス性を向上させ、乗員のリスクと負担を軽減できる」と強調しています。

【画像】ホントに魚雷発射管に入ってる! これが無人潜水艇「イエロー・モレイ」です

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