自転車のパンク、7割は防げる? もっと注目したい「空気入れ」の重要性
「耐パンク性能」が高いタイヤもあるが… 人によっても違う「適正空気圧」
各タイヤメーカーにとっても「耐パンク性能」は非常に大きなテーマのようで、これをうたったタイヤも市場には数多く存在しています。しかし、こういったものを使うだけでパンクが少なくなるかという問いに対しては、「半分YESで半分NO」という回答がふさわしいかもしれません。
「耐パンク性能の高いタイヤ」というと、その多くはゴムが肉厚になっていたり、素材が強固なものになっていたりと、様々な工夫がなされています。しかしタイヤの基本構造が大きく変わることはあまりなく、おおむね適正空気圧での使用がそもそもの前提条件とされています。したがって、こうしたタイヤの耐パンク性能を活かすためにも「適正な空気圧」を保持することは必須といえるでしょう。
なかには、まるで異なるコンセプトでパンクを防ごうとする「エアハブ」(中野鉄工所)という製品も存在します。自転車をこぐ力を利用し、チューブに空気を注入する、つまり、自転車に乗ることで空気圧低下を防ぎ、空気入れのわずらわしさから解放されるというものです。ただし、あくまでホイールの一部品であり、現在これを採用した自転車は市販されておらず、自分でカスタマイズするか自転車店で取り付けてもらうしかありません。
また、タイヤの空気圧が乗り心地にも大きく影響することは、誰しも体感的に知っているでしょう。空気圧を適正数値より少し(10%以内程度)上げればペダルが軽くなり、逆に下げれば地面の衝撃が体に伝わりにくい柔らかな乗り味になることが多いです。この点については乗り手の好みもあるため、自転車に乗るなかで自分にとっての適正な空気圧がどの程度か探すことをおすすめします。
タイヤは、車体と地面をつなぐ自転車の基幹部分です。その空気圧に少しだけ気をつかうこと、定期的な空気入れと適切な空気圧の保持は、快適に自転車へ乗るための不可欠なメンテナンスといえるでしょう。
【了】
Writer: 守宮尚志(ポタリング・ライター)
1977(昭和52)年大阪生まれ。株式会社ヤモリモモンガ(http://yamorimomonga.com/)所属のシナリオライター。年間3000kmから1万kmほど走行する趣味のサイクリストで、愛車は買物仕様にカスタムした折り畳み自転車。ママチャリからロードまで、自転車全般の愛好家。ちなみに「ポタリング」とは、「自転車やバイクでぶらつく」という意味。
自転車はタイヤ空気圧を調整するだけでもすごく乗りやすくなるんですよね。でも、入手しやすい安売り自転車、安いタイヤ・チューブほど空気が抜けやすく、パンクしやすいという悪循環に陥ります。ママチャリで数日おきに空気の補充はめんどくさいので、しっかりしたタイヤチューブに交換したほうが、トータルで好結果になりますよ。
いわゆる「ママチャリ」の空気入れ(英国式バルブ)はそもそも空気圧が測れないのでダメ。空圧表記の単位が云々いっても測れないんだから。
一方、タイヤには本文にもあるように適正空気圧の指示があるんだよね。大きな矛盾だがメーカーも是正しようとしない。
なお、フランス式やアメリカ式(アメリカ式は車と同じタイプ)のバルブだと空気圧測れます。
エアハブはアイデアとしては良いが、ハブ内ダイナモが普及している現状では後輪にしか使えずつけるのも大変、そもそも高いし