コスパ最強兵器=「安すぎるドローン」はここまで進んでいた! 脅威の「コレでよし」な世界とは?
日進月歩で進化する無人機ですが、高度化するのではなく、“いかに安価に作るか”も戦局を左右する重要な思想になりつつあります。「安すぎるドローン」の世界も驚くべき発展を遂げていました。
驚き!戦場の「即席ドローン工場」まで出現!?
軍用の無人機は、有人機のレベルにまで高度化しつつありますが、それとは真逆の“いかに安価に作るか”という技術も進展しているようです。

株式会社エアフレームが、2025年6月4日から6日まで千葉市の幕張メッセで開催された展示会「ジャパンドローン2025」で、アメリカのUAS(無人航空機システム)メーカーであるファイアストームが開発した、3Dプリンターを使用してUASの機体を製造するシステムのアピールを行いました。
ファイアストームの主力商品である「テンペスト」のような、全長2m以下の小型UASでも、従来の工法では、構成部品を他社に発注してから納品されるまでの期間も含めて、製造には概ね数か月を要します。
エアフレームがジャパンドローン2025で紹介していた製造システムは、3Dモデルデータの基づき、材料を層状に積層して3Dプリンターで立体を造形する「アディティブマニファクチャリング」と呼ばれる手法で、構成部品を製造しています。
このため従来型の製法では構成部品を他社に発注してから納品されるまでの期間が不要となることなどから、1機の製造に要する期間が2~3週間程度に短縮されています。また、部品製造を他社に依存する必要がないことなどから、製造コストも従来の5分の1以下に抑えられるそうです。
さらに、ファイアストームはUASの製造に使用する3Dプリンターや3Dモデルデータの作成に使用するコンピュータなどを20フィートまたは40フィートのコンテナに収容したパッケージ「XCELL」を提案しています。これは、戦場の最前線にも展開可能なUAS工場とでも言うべきものです。
このパッケージを前線に展開させれば、運用でダメージを受けた部位だけを製造して交換することで早期にUASの運用を再開したり、運用部隊の要求に応じたUASの新規設計と量産も容易に行ったりもできそうです。
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