まるで“空飛ぶ十字架”!? 海上自衛隊が導入決めた新型ドローン 千葉県で公開

組み立ては2人で30分あればOK!

防衛省はすでに6機の購入を決定

 千葉県の幕張メッセで、2025年5月21日から23日にかけて開催されている日本唯一の大規模統合防衛・安全保障展示会「DSEI Japan 2025」において、海上自衛隊が導入予定の小型UAV(無人航空機)「V-BAT」のフルスケール模型が展示されていました。

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DSEI JAPAN 2025において展示された「V-BAT」のフルスケール模型(乗りものニュース編集部撮影)。

 V-BATはアメリカの防衛企業であるシールドAI社が開発した機体で、機体下部に備えたダクトファンによって垂直離着陸(VTOL)が可能です。サイズは、全長2.9m、翼幅3.8m、燃料と積載量を合わせた総重量は73kgで、最大航続距離は約180km、最大飛行時間は13時間強となっています。組み立ても簡単で2人で30分以内に組み立てることができます。

 縦横とも4.6mのスペースがあれば発着できるほか、燃料はJP-5などの既存の航空燃料を用いることが可能なため、海上自衛隊では護衛艦などに搭載しての洋上運用を想定しています。ちなみに、船上で運用する場合、速度10ノット(約18.5km/h)、風速25ノット(約46.3km/h)で洋上を航行する艦艇でも発着できます。

 また簡易的な偵察用のドローンとは違い、V-BATは遠隔操作やGPSに頼らず、内臓されたセンサーにより自律的に動くことが可能です。これにより、従来のドローンを無力化する高度な電子戦にも対応できます。

 防衛省では、2025(令和7)年度予算で同機を「艦載型UAV(小型)」の名称で6機導入し、新しく建造される1900トン型哨戒艦に搭載して船上運用する予定です。なお、購入数は6機、価格は約40億円なので、単純計算では1機あたり約6.7億円になります。

【DSEI JAPANに展示】これが海上自衛隊が導入予定の「V-BAT」です

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